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新千歳空港にて


久しぶりにカフェに入った。

最初に目の前に座ったおばさんはピンクのマスクを外すなりピンクのスマホを見ながらニヤニヤ。30分ほどでコーヒーを飲み終えお店を後にした。

2人目は30代後半くらいのお姉さん。
新千歳空港内で働いている人だろうか。財布だけを持ってソフトクリームを食べている。しかもめちゃくちゃ豪快に。もはや舐め回している。publicなこの空間であの食べ方ができるのはもはや才能だ。
彼女もまた30分ほどで店を後にした。

そして3人目はこちらもまた空港内の飲食店で働いているであろう男性だ。胸に「花ぶさ」という刺繍が入った白い割烹着を着ている。休憩に入る時は上着を着るものだと思っていたがこの人はこのまま厨房に立てそうな格好で大盛りの明太子パスタを食べている。彼の財布、まるで食パンのような配色で4枚切りの食パンのように分厚い。
そして何故か財布を立てて置いている。こだわりなのか。左手にはずっとスマホ。いったいそんなに夢中になって何を見ているのだろうか。誰にも内緒の休憩時間。

空港内は旅行客だけでなく、空港の施設で働く人や飛行機に乗る人、整備する人、いろんな人で成り立っているのですごく興味深い。誰かにとっては日常の場所でも、隣の誰かにとっては非日常の場所なのだ。様々な感情とカオスの入り混じる独特な空間。

かくいう私はラーメン道場でラーメンを2杯食べてギブアップ。パンパンのお腹のままお土産をサーっと選んで、ゆうパックで送る。お土産を選ぶのがすごく苦手だ。けど新千歳空港には可愛いお土産屋さんが多くていつもよりはワクワクして選べた。

その後喫茶店でコーヒーを飲みながら本を読んでいると、見覚えのない番号。新千歳からの着信だ。どこかに忘れ物?と思いきや先ほどゆうパックを送った郵便局から。同封するポストカードに気を取られていたのか、差出人名を書き忘れていたらしい。優しい郵便局員さんが書き足して置いてくれると。ホッとした。X線検査で変な反応が出たのかと思った。

展望デッキでゆっくり北海道の空を眺めようとしたが冬季休業の文字。11月30日で年内の営業は終わったそうだ。あと1日早ければ展望デッキに行けたらしい。冬の北海道を肌で感じるチャンスをまた先送りにしてしまった。

さてこのあとは福岡へのフライト。

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