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【第2回】日本の私、アメリカの私
■性格がガラリと変わる
「Myers–Briggs Type Indicator(MBTI)」という性格診断テストがある。欧米でよくキャリアカウンセリングに使われるもので、簡単な質問に答えると全16種の性格タイプのどれに当てはまるかわかるという。先日ふと思いついて、「日本語圏の私」と「英語圏の私」それぞれを診断してみた。本名とペンネームを姓名判断にかけるようなものだ。
日本語圏の私は「ENTP型」と診断された。外向型・直感型・思考型・柔軟型の掛け合わせで、「起業家・発明家タイプ」「新しもの好きで飽きっぽい」「創意工夫やブレーンストーミングが得意」「既存のシステムを作り変えることを好むが、ルールに沿った面倒な作業が苦手」「悪魔の代弁者(わざと多数派と反対の主張をして議論を活発化させる)」などとある。小学生のとき、学級会を長引かせるので「反対意見の岡田さん」と陰口を叩かれたことなど思い出す。口から生まれてきたようなキャラで、制限時間いっぱい自己主張し、物事を徹底的に追及しないと気が済まない。
では、英語圏におけるペルソナは? 渡米後の言動を思い出しながら同じテストを再度受けてみると、結果はまるで違う「ISFP型」だった。内向型・現実型・感情型・柔軟型の掛け合わせで、「冒険家・芸術家・職人タイプ」「思慮深く穏やか、他者のサポートに回りがち」「型にはまるのを嫌い、その意味では自己中心的」「何をするかわからない」「人前に出るのが苦手」……などなど。こちらはたしかに、いま通っている美術大学の、教室での立ち位置に近いなと感じた。
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