理由のわからない不安と向き合った一日
今日は、不安に押しつぶされそうな一日だった。朝、目を覚ますとすぐに胸の中に重たい感覚が広がり、今日一日の始まりがその感覚に覆われる予感がした。
いつもなら朝のルーティンに取り組むことで、少しずつ心の整理ができるのに、今日はそのどの瞬間も不安が消えることなく、むしろその重みが増していくのを感じた。
鏡の前で歯を磨いていると、ふと自分の表情がいつもより硬く見えるのに気づく。
疲れが表れているのだろうか。
それとも、心の中の不安が表情にまで影響を及ぼしているのだろうか。
自分の顔が他人のように感じ、視線を外した。
何かが違う。
それが何か分からないことが、不安の原因の一つかもしれない。
いつもの朝食の時間も、味がほとんど感じられなかった。
普段なら口に広がるバランスの取れた味わいが、今日はただの作業に過ぎないように感じられた。
食事を終えても、心の中のもやもやは消えるどころか、ますます大きくなっていく。
何をしても、その不安は消えず、静かに私を支配していた。
そのうち、ふと気づいた。
不安を消そうと必死になるのではなく、今はただその不安を感じることに集中してみようと。
いつもならこの不安をどうにか取り除こうと、思考を巡らせ、何かに没頭しようとする。
それが今日は、うまくいかない。
だからこそ、逆に不安をしっかりと感じ切ることが必要だと思った。
布団に戻り、目を閉じて呼吸を整える。
何も考えないように、ただ息を吸って、吐いて、不安を全身で感じる。
それはとても辛い時間だったが、同時に必要な時間でもあった。
不安は、自分が抱えている問題や心配事の表れだ。
逃げるのではなく、それを受け入れ、共に過ごすことで初めて理解できることがあるのかもしれない。
時間が経つにつれて、不安は徐々に形を変えていった。
それはもう、ただの漠然とした恐れや心配ではなく、自分が何を恐れているのか、何が心に重くのしかかっているのかが少しずつ浮かび上がってくる。
仕事のこと、人間関係のこと、将来への不安――それらが一つ一つ明らかになり、そしてそれらをどう向き合っていくべきかを考え始めた。
夕方には、少しだけ心が軽くなった気がする。
完全に不安が消えたわけではないが、感じ切ることでそれに対する耐性ができたのかもしれない。
不安を感じるのは悪いことではない。ただ、それをどう受け入れ、どう対処するかが重要なのだと感じた。
夕方、窓の外を眺めると、少しずつ沈んでいく夕日が見えた。
今日という一日が終わろうとしている。
長い一日だったが、今夜は少しでも心を休めるために早めに休もうと思う。
明日がまた新しい一日として訪れることを願いながら、今日はこの一日を振り返って、少しでも自分の成長を感じることができれば、それでいい。
今日は不安に押しつぶされそうだったが、同時にその不安を感じ切ることで、自分自身と向き合うことができた。
これからも、こうして自分を見つめ直しながら、少しずつ前に進んでいけたらと思う。