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AIが意識を持つことについて《読書一服》

 AIが意識を持つのは当然という人から、半導体が意識を
持つはずがないという人まで、様々な意見があるようだ。
でも、有機物のかたまりが意識を持っているということも、
結構不思議なことなのかもしれない。私たち人間はあたり
まえのことだと思っているけれども。
 地球上で運良く、アミノ酸、RNA、DNAなどが出来て、
それらがうまく組み合わさって生物が誕生した。このシス
テムはよく出来ていて、現在のような生物相まで発展した。
 それに対して、無機物では意識を持つものは今まで自然
発生しなかった。
 そして今、自然発生した有機物である人間は、とりあえず
知能を持つ無機物を作っている。それが意識を持つように
なるのかどうかは。
 はるか昔に、シアノバクテリアが二酸化炭素から酸素を
作り始めたが、それ以来の革新的出来事なのかもしれない。
 人間の身体は「自然」だが、作り出すものは「人工物」
と呼ばれる。都市は人工物だ。どちらかというと人間の意識
は「自然」を排除しようとする方向にあるように思う。
思い通りにならないものを嫌い、思い通りになるものを好む。
これが少子化にいくらか影響を与えているかどうかは分から
ない。
 ウイルスというのは、なかなか思い通りにならない「自然」
である。人間の身体もなかなか思い通りにならない。世間で
は、つぎからつぎへと新しいダイエット法が誕生している。
「意識だけが人間のすべてだ。」と思っているから、「意識
をコンピューターにアップロードする。」という考えが生ま
れるのだと思う。

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