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ついに中央アジアへ!【3度目の世界一周#29】🇰🇷🇰🇿
2023年4月27日
アルマトイ行きエア・アスタナの出発は11時45分なので、早起きしてホテル周辺をブラついてみます。
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こちらがパラダイスシティ。
ホテル、カジノ、スパ、エンタテイメント施設、会議場などを含む巨大な統合型リゾート(IR)です。
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振り返ったこちらは泊まっているホテル。
目の前を横切っているのが、空港からパラダイスシティを結んでいるリニアモーターカーの線路らしいのですが、現在運休中とのことです。
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さて、パラダイスシティの敷地に足を踏み入れてみると、こんな謎の建物が姿を表します。
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オランダのMVRDVという建築家グループが設計した建物です。
窓が一切無い建物を、というクライアントの要望に答えてデザインされたものですが、何と評価すべきなのか。
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この捻れた壁の下にあるトンネルに入ってみます。
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エンタメ施設の入り口のようで、チケット売り場がありますが、まだ朝早いので営業は始まっていません。
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反対側は全面、床まで金ピカに塗装されています。
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すぐ近くを、飛行機が 飛び立っていきます。
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本館?の建物は普通に入れました。
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ピンクの通路を抜けると、
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最近やたらと見かける印象がありますが、このカボチャもありました。
これ以外にも、施設内には多くのアート作品が展示されています。
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いつまでものんびりしていられないので、ホテルへ戻りチェックアウトしました。
昨日の夜は乗れなかったシャトルバスで、仁川国際空港へ向かいます。
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すでにアルマトイ行きの便のチェックインは始まっています。
成田や羽田を凌ぐ勢いの仁川空港ですが、作りはちょっと安っぽい感じだなあ。
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こちらから出国審査に向かいます。
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これから乗るエア・アスタナのKC910便。ボーイング767です。
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いよいよ搭乗。
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エコノミークラスの前方、13A席です。
照明が怪しく青いですが、チューリップ畑の写真と流れてくる音楽が、すでに中央アジアっぽい雰囲気でなかなかよろしい。
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が、なんと窓無しの窓側席!
これって事前に自分で選んだのかなぁ?
まさか窓が無いなんて思っても見なかったよ。
ただし、そこそこ混んでいたのですが、私の隣も、反対側の13Kの窓無し窓側席の人の隣も空席で、そこは気を利かせてくれているのかも知れないです。
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しかし、なかなかサービスは良さげです。
エコノミーでも、こんなコルク製のおしゃれなアメニティセットが全員に用意されていました。
中身は、スリッパ、アイマスク、歯ブラシ、耳栓、ボールペン、紙おしぼりでした。
そういえば、大韓航空はビジネスクラスだったのに、アメニティセットがもらえなかったぞ。
しかも普通は席に着くと、出発前にシャンパンかオレンジジュースをどうぞ、みたいなサービスがあるのに、オレンジジュースかマンゴージュースで、肝心のシャンパンがありませんでした。
まあいいけど。
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さて、機内食の前に頼んだビールですが、なんとロング缶です。
おつまみの、おっとっとのパクリのようなお菓子も大量に入っています。
素晴らしい!
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機内食は、韓国っぽい味付けのチキン。
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しかし、なかなかエア・アスタナのCIというか、デザインは好感が持てます。
どんなエアラインだよと思っていましたが、エア・アスタナの評価が急上昇中です。
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飛行機はこんな感じで中国を横断するように飛んでいます。
25年前に2度目の世界一周旅行をしたときに、バスで移動していたルートをなぞるように進んでいきます。
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背もたれの隙間からスマホを差し込んで、なんとか外の景色を撮りました。
手前が天山山脈、奥に見えるのが崑崙山脈かな?
その間に見える平らな部分はタクラマカン砂漠でしょうか。
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さあ、いよいよ中央アジアの国に初上陸ですが、本来であれば陸路で入国したいところでした。
この地図の青線がこれまでの旅のルートです。
右端の赤いマークが出発地点の北京。
2度の旅を通して、中国からモンゴル、ロシアへと移動し、青ライン左端のエカテリンブルクまでたどり着きました。
前回の旅で通過してしまったロシアのノヴォシビルスクから、鉄道でカザフスタンのアルマトイに入るのが今回の旅の当初計画でした。(地図上の緑のルート)
しかしウクライナの件もあってロシア経由のルートを使うのは難しく、仕方なく飛行機でのカザフスタン入国です。
この緑のルートはいつか必ず踏破したいです。
*
さて、飛行機は無事にカザフスタンのアルマトイ国際空港に到着。
さっそくこちらのSIMを試してみると、すぐに繋がりました。
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Airbalticcard のeSIMというのを購入して、スマホに入れていました。
飛行機が着陸してすぐにネットが繋げられるのは便利です。
入国審査、検疫、税関と問題なく通過し到着ホールに出た途端、「タクシー! タクシー!」とタクシー運転手が何人も近寄ってきます。
ちょっとさあ、今到着したばかりで金もないんだから、慌てるなよ、と思いつつタクシーの誘いを断り続け、ホールの端にATMらしき機械が並んでいるのを見つけ、まずはそちらへ向かいます。
とりあえず30,000テンゲ(約1万円)をキャッシングし、バスに乗るのに細かい金が必要となると思うので、カフェのカウンターでミネラルウォーターを買って、お釣りのコインを入手します。
いざ外に出て周囲を眺め回してみると、目の前の駐車場の先にバス停らしき標識が見えたので、さらなるタクシー攻撃を振り切りながらバス停へと進みます。
ちょうど92番のバスもやってきました。
このバスに乗れば市内の中心まで行けるはずです。
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運転手のおじさんに、「オナイカード?」と聞いてみたのですが、首を横に振られました。
仕方なく、先ほどお釣りでもらったコインから150テンゲを支払い、バスに乗り込みます。
アルマトイ市内の公共交通機関に使える「オナイ」というプリペイドカードがあるのですが、これを持っていればいちいち小銭を用意する必要もなくなり、バス代も現金だと150テンゲのところがカードだと80テンゲで乗れるとのことで非常に便利なはず。
座席に座り出発を待っていると、ミラー越しに運転手が手招きをします。
何ごとかと思い向かってみるとオナイカードを手にしているではないですか。
500テンゲ札を渡して受け取ろうとすると(オナイカードは500テンゲ。街中にある機械でチャージすることができます)、「ニエット」と言って、指を3本立てました。
「これはワシのカードだ」みたいな雰囲気のことを言っています。
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確かに、かなりくたびれた感じのカードです。おそらく3000テンゲ分くらいチャージされているということでしょう。
自分のカードを譲ってくれるなんて、なかなか親切な運転手だなと、3000テンゲ渡してそのカードを受け取りました。
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バスに乗ること約45分。市内中心部のバス停に着きました。
ここで下りて、ちょっと歩いた別のバス停に移動し、次は112番のバスに乗り換えることになります。
「2GIS」というロシアや中央アジア地域で使えるスマホ用の地図、ナビのアプリが便利です。
しばらくバスを待っていたのですが、なかなか来ないし、天気も良いし、ホテルまで歩けない距離ではないので、歩いて向かうことにしました。
アルマトイ市内は街路樹も多くて、素晴らしく気持ちの良い街です。
それほど遠くない距離に雪山も見えます。
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20~30分くらい歩いたところで、今夜のホテルが見えてきました。
建物の上に乗っている王冠のような装飾が目立ち過ぎです。
Hotel Kazakhstan という旧ソ連時代からの街を代表するようなホテルのひとつなのですが、当然それなりの値段もして、Booking.com で検索すると1泊18,000円くらいする日もあります。
ところが飛行機のチケットを取った予約サイトで、航空券購入者特別オファーみたいな感じで、何と1泊6,000円で泊まれるという案内があったので、遠慮なく使わせてもらいました。
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エントランスホールはこんな様子。
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チェックインをしてエレベーターに乗り、部屋のある12階で降りると、内装の雰囲気はどうも旧ソ連時代からあまり変わっていなさそうな感じ。
でも、それでいいんです。
変にゴテゴテと装飾されてしまうより、旧共産圏っぽいそっちが見たかったんです。
(実は滞在中に、誰かが間違えてボタンを押したらしい16階に連れて行かれてエレベーターが一瞬止まったのですが、そこの内装はかなり派手でした。上階のフロアはカードキーをかざさないとボタンが押せない仕組み。12階の部屋は昔ながらの鍵で、エレベーターも誰でも乗れます。安く泊まる客専用のフロアなのか?)
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部屋もこんな質素な感じですが、明るくて気持ちの良い部屋です。
窓を開けると近郊の山も見えます。
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アルマトイはかなり北にある都市なので(緯度的には札幌と同じくらい)まだまだ明るいですが、この時点で時刻はもう午後7時を過ぎています。
美味しい中央アジアの食事をしに、街へ繰り出すこととします。
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やってきたのはNAVATというレストラン。
ホテルからは目と鼻の先、という位置です。
人気のレストランのようで、かなり賑わっています。
市内にも他に何店舗かあり、アルマトイ以外にも展開しているみたい。
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席に着いてすぐに出されたのがこの白い飲み物。
持ってきてくれたお姉さんに何物か聞いてみると、「シュバット」とのこと。
飲んでみると、かなり塩味のきつい感じですが、それほど飲みにくくはありませんでした。
調べてみたところ「ラクダ乳酒」のようです。アルコール度数は3度くらいのようですが、全然感じませんでした。
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さて、頼んだのはサラダとラグマンです。
ずっと、ずっと食べたかったラグマン。
昼間飛行機が上空を飛んでいた、あのウイグルの地で25年前に食べて以来です。
日本のうどんそっくりのコシのある麺に、こんな感じの野菜や肉の具がかかっている、中央アジア全域で食べられている郷土料理です。
人気レストランということで、味は申し分ありませんでした。
食後はホテルの周りを軽く散歩して、いよいよ明日からはアルマトイ市内巡りです。
いやあ、今日は1日が長かったなぁ。
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