The Final Cut / Pink Floyd (1983)
Pink Floydでもっとも好きな曲
Pink Floydは言わずも知れた有名なロックバンドですが、その手法からプログレッシブロックともいわれますし、難しい印象も受ける方も多いと思います。
The Wall(1979)というとても売れたあとに出たこのアルバムはセールス的にも芳しくなかったとの話もあります。
ただし、私個人的にはとても大好きな1曲です。
The Final Cutとは何か
The Final Cutとは、次の意味で捉えるサイトなどが多い印象を受けます。
The Wallの主人公 Pink の自殺の示唆
このアルバムの半数はThe Wallに収録されていなかった楽曲と言われており、The Final Cutもその1曲と言われています。歌詞の文脈からもそのように受け取れます。
どうせ俺のことローリングストーン誌に売るつもりなんだろう、悲しく歌う彼は結局次の結末となりました。
電話が鳴って、The Final Cutができなかったと。The Wallでは彼は電話を待ち続けている描写がされています。
Roger Waters的Pink Floydの終わり
The Dark Side of the Moonや、The Wallなどの大成功を収めて、Roger WatersはPink Floydから離れます。このアルバムは彼が関わる最後のアルバムです。その意味も込めたのではないかと考えられます。
和訳サイト
こちらのサイトが非常に読みやすいのでお勧めです。
Music Video
映画 Pink Floyd The Wallの教師役が出てきて、Rogerの歌と古い映像で女性が主に映っているものがひたすら流れてきます。こちらの雰囲気もたまりません。私は2つの解釈を乗せましたが、The Wallの流れからすると女性への執着が映像に表れているのではないかと感じます。
アルバム「The Final Cut」のリスト
1 The Post War Dream
2 Your Possible Pasts
3 One Of The Few
4 When The Tigers Broke Free
5 The Hero's Return
6 The Gunners Dream
7 Paranoid Eyes
8 Get Your Filthy Hands Off My Desert
9 The Fletcher Memorial Home
10 Southampton Dock
11 The Final Cut
12 Not Now John
13 Two Suns In The Sunset
カバー
Brit Floyd
ほぼすべてをパーフェクトにカバーするBrit Floydのライブカバー版です。上記Music Videoの雰囲気を出しつつも、クオリティの高いカバーになっています。ライブにも行ったことがありますが、こちらの楽曲も生でぜひ聴いてみたいところです。
救いを求めても救われないそんな歌
The WallもThe Final Cutも救いを求めて救いのない歌たちが集まっているような印象があります。戦争、学校教育、(男性から見た)理想の女性と現実の女性のギャップ、そのように思う身勝手な自分、死のうとしたのに死ねない自分、男性的な弱弱しさがすべて詰まっていて共感しか覚えないですし、Roger WatersがPink Floydとしてメンバーとともに作った最高の楽曲だと思います。