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帰宅したら家中の物がひっくり返っていた話

私は今、荒れ果てた部屋の中で
このnoteを書いている。

昨日、プロジェクトの打ち上げから帰宅すると、
家中のありとあらゆるものが収納から出ていた。


一瞬、ことばを失うも、
「どうしたん」
と、夫に聞いてみた。


「どう?俺、片付けてみた!」
ドヤ顔の夫。

「これは…片付けたんだね…」
「うん!見てよ!すごく綺麗になったから!」

あ、
ありがとう、片付けてくれたのね。
なるほどね。


実は、これ
今月3度目であり、

1度目はあまりにも驚いた私が
「これは片付けじゃないよ」
と、つい口を滑らせてしまったせいで
拗ねた夫が黙って出ていってしまったので

今回は穏便に解決しようと
言葉を選んで対応することにした。


「この前さ、同じように片付けてくれたとき
私が大切にしてる手紙も
捨てようとしてたでしょ?」

「え、そうなの?」

「うん、家族や友だちからの手紙、
私が幼い頃からお世話になっていた病院の先生、
いろんな人からの手紙」

「それは、ごめん」

「うん、それだけは本当にやめて欲しいかな」


私は、人からもらった手紙を
全てひとつの宝箱にまとめて大切に保管している。

色んな思いの詰まった手紙を
ゴミ箱から拾い上げるときの
悲しさ。


夫は「片付け」をする際、
ゴミ箱に入りきらなくなったものは、
収納から出したまま、
その辺に放置する。

それが、先ほどの画像だ。


つまり、
ここに出ているものは
全て捨てろ、という意味。


ここからは実際に
昨日隠れて録音していた会話を文字起こしする。



私:眠たくて、寝ようと思ったけど、眠れないかもしれない。

夫:残念だあ!笑

私:ちょっと、衝撃が強すぎて。笑

夫:笑

私:うん…

夫:やるんだったらやってもいいって言われたから、
俺が今のうちにやんないと一生やんないと思ったから

私:そっか、そうだよね。

夫:だから決断したの、やるしかない!って

私:本当にありがとう…助かる(棒読み)

夫:すごく快適な空間になったでしょ、すっきりして

私:うん…笑

夫:だから、俺にも協力させて欲しい!

私:へへ。笑

夫:俺は、あなたを救いたいんだよ!笑

私:ありがとう。笑

夫:あなたを、違う世界に連れていってあげたいわけ!

私:違う世界に連れていってくれようとしてるんだ!

夫:ほんとに

私:ありがとう、ほんとに、助かるー。ふふ。

夫:何とかしてあげたい

私:何とかしてくれようとしてたんだ!そっか

夫:そりゃそうだろ

私:そっか。笑
でも今すごくしんどいよ。笑

夫:それは生まれ変わるタイミングなんだよ

私:そっか、今私は生まれ変わろうとしてるんだ。
ありがたい…ありがたいけど、この惨状を見ると
しんどくなっちゃう。

夫:惨状じゃないんだよ、これは通過点

私:そっかあ…通過点か、これは…んー…お酒飲もっかな
お酒飲んで片付けよっかな

夫:お酒飲んだら片付けられないよ

私:お酒飲まないと片付けられないわ、これは。
子どもたちが戻ってくる直前にこんなことになると思わなかった。笑

夫:うん、ラストスパート

私:あ、そういうこと!?ラストスパートかけてくれてたんだ!
分かりました。笑
ありがとう、とりあえずお酒飲むわ。

夫:うん、前向きにね、前向きに

私:前向きにね…あれ!?なんで私のiPodもここにあるの?

夫:そこにあるものも全て

私:えっ!ここにあるものも全部出てる!

夫:笑

私:ちょっと待って。笑

夫:もう、扉を開けたくて仕方ないの!笑
もう止まらないの、扉を開けたいんです、わたくし!

私:アナですか。アナと雪の女王のアナですか。
扉あけたがるの。

夫:解放してあげたいのよ。でも綺麗になったでしょ?ほら、見て

私:ごめん、綺麗になってるのは引き出しの中だけなのよ。笑
引き出しの中はたしかにとっても綺麗にしてくれてる。
何も入ってないもん。全部外に出てる。

夫:二段目も三段目も見てみて

私:怖くて見れないんだけど!

夫:すっごい綺麗になってるよ

私:全部きれい。笑 引き出しがすっごい軽い!

夫:必要なやつだけはちゃんと入れといた!

私:これ、リモコンのカバーだね。引き出しに唯一入ってるの、
リモコンのカバーだ。笑

夫:なにを笑ってるの、俺は至って真剣に、
この家のことを考えてやってるよ。
それを受け入れられる度量はあなた、あるでしょ?

私:うん、受け入れようとしてる、精一杯。

夫:あなたなら受け入れられると思うよ、
大丈夫、自分を信じて。

自分を信じようとしても、
なかなか受け入れられない自分がいる。


私の机は部屋から出され、
廊下に置かれている。

机の上には、色んな収納から引っ張り出してきた
私のものが、
ゴミ袋に入れられ、
立食パーティーのように並べられている。

奥の床には
それまで机の上で快適に過ごしていたはずの貯金箱。
私が大事に愛でていた子だ。

貯金箱も戸惑っているだろう。
「なぜ、自分がこんなところに」と。


片付けなければいけない…
いけないんだけど、

どこから手をつけていいか分からない。


小さい子どもがいると、
片付けても片付けても部屋を散らかされるが、

成長とともにそれは落ち着いていく。


我が家には
大きな子どもがいる。

大きな子どもは
高いところにも手が届いてしまうので
厄介極まりない。


散らかった部屋にいると、
心が穏やかでない。


すごく綺麗好きというわけではないが、
物が散らかった状態に耐えられるほどの精神力は
持ち合わせていない。


でも、
なんだか疲れすぎて
体が動かない。

私は、どうすればよいのでしょう。







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