ICF認定資格試験サンプル問題5 - SolutionsAcademy動画解説
こんにちは。ライフコーチのタクです。
4月も後半に差し掛かりましたが、私の住んでいる札幌はまだ桜が咲かず、暖かい日と寒い日を行ったり来たりしています。でも雪は溶けて、街に緑が戻ってきました。真っ白だった景色がカラフルになり始める今の季節は、心も自然と明るい方に向かっているような気がします。
SolutionsAcademyの動画によるICF認定資格試験対策、引き続きやっていきましょう。
あくまで英語で発信されている内容をそのまま日本語で読めるようにしていくというコンセプトで、わかりやすさのための最低限の手直しだけをして、公平に、透明に、お届けしていきます。
題材にするのは、MCC, PCCコーチからなり、 2018年より累計1000人以上のICF資格申請のサポートを行ってきた実績のあるSolutionsAcademyという団体による動画です。こちらの動画シリーズです。
試験やサンプル問題について詳しくは、1回目の記事をご覧ください。
それでは、早速いってみましょう。
サンプル問題Q5
サンプル問題の5問目について、動画の内容をもとに考え方、解き方を解説していきます。
ICFのサンプル問題8個ありますが、動画では、それぞれがコンピテンシーの8項目にそれぞれ対応していると述べています。というわけで、以下にサンプル問題の拙訳と、5つ目のコンピテンシーを提示します。
サンプル問題5
普段しっかり準備をしてくるクライアントが、葛藤を示しているというシナリオです。
コンピテンシー5
動画では、コンピテンシー5.1 「反応良く対応し続けている」という表現について、重要なのは今ここで起こっていることについて反応よく対応することであって、先に決まっていた計画を前提として対応することではないことに注意を促しています。
また、今回のシナリオでは、コンピテンシー5の中でも、柔軟性、観察者であること、共感的であること、反応よく対応すること、好奇心を示すこと、自身の感情の管理、クライアントの強い感情と向き合うことへの自信が重要になってきます。これらを念頭において、選択肢を見ていきましょう。
解き方と解答
いつものように、選択肢の中から、良さそうな選択肢と悪そうな選択肢を二つずつに分け、その上で最善と最悪を決めていく解き方で取り組んでみてください。
この先を読むと解答がわかるので、まずは自分で解いてみたい場合は、以下を読み進める前に、ご自身で最善の選択肢、最悪の選択肢を選んでみてください。
ここからは解答の解説です。動画では今回は良さそうな選択肢2つと悪そうな選択肢2つという分け方をせずに、最善と最悪をすぐに決め、残り2つの選択肢に関しては判断していませんでした。それぞれの選択肢と、最善・最悪の行動について、動画の解説を見てみましょう。
1番は、こちらは完全にクライアントを軽視しています。「反応良く対応し続けている」という態度が全く見えません。「人生がどうなるかわからない」という強い感情を共有しているのに、コーチが「はい、ではセッションに戻りましょう」という反応をしてしまっています。以上から、こちらが最悪の選択肢です。
2番は、少なくとも葛藤について触れていますし、3番も、悪くはありません。2番と3番はどちらも悪くはないですが、最悪とも最善とも言い切れません。
4番は、パートナーシップがあり、感情の承認も認められます。クライアントの強い感情に向き合うことへの自信も見えますし、観察者であり、共感的で、今ここに反応よく対応しています。こちらが最善の選択肢になります。
みなさんは正解できましたか?腑に落ちない部分などは、ぜひ周りのコーチ仲間と話し合ってみてください。
というわけで、今回のnoteでは、サンプル問題5についてSolutionsAcademyの動画の内容をまとめました。
おわりに
ここからはまとめてみた感想や個人的な考えを述べていきます。
ここまではどの問題も二つの良さそうな選択肢と二つの悪そうな選択肢に分けられたのですが、今回はそのように回答していませんでしたね。最善、最悪がパッと選べれば、確かに残りは吟味してランク付けする必要はなさそうです。
今回も、コーチ仲間とのディスカッションで気づいたことをシェアしてみたいと思います。
SolutionsAcademyの紹介するPACTにもありますが(詳細は1回目の記事をご覧ください)、やはりコーチがやらなさそうなことは、最善の選択肢としては選ばない方が無難だと思っています。たとえば今回の3番ですが、「感情は当たり前のことだと伝える」とあります。もちろん場合によっては、感じていい感情だと伝えることが有効な場合もあると思いますが、この発言がクライアントに「診断」のように伝わってしまうのは危険だと思います。アドバイスや診断はコーチの役割ではなく、コーチの関わり方以外のものに触れてしまう可能性があります。こうすると権威性が出てきてしまってパートナーシップが崩れたり、契約外の関わり方になったり、最悪の場合間違った診断はひいては命に関わる可能性もあるので、特に注意したいところだと思いました。というわけで、個人的な気づきとしてコーチの役割を超えそうな選択肢に注意した方が良さそうということを共有しました。参考になったら嬉しいです。
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今回登場したコア・コンピテンシーの解説noteはこちら:
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