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おじょーと夕木④

おじょーと共に何気ない日々を過ごしている。
今日は少し気温が下がっているが快晴だ。
秋晴れの空気感は気持ちがいい。

隣を見ればおじょーがいる。
いつものように見つめていると、
なんでしょう?そんな顔で見返してくる。
おじょーとの何気ないやり取り。
何かを話したいわけではない。
ただ隣にいる。それだけだ。

なんだか、それだけでいい気がする。
本当は仕事とか、お金とか、世の中もたくさん大変なことがあって、大変な人もいて、考えれば考えるほど不安になってしまうけれど、それでも、これでいい気がする。
不幸なこと、理不尽なこと、どうしようもないことは、容赦なくこの身に降りかかるだろう。
明日もこうして、おじょーの隣にいることができるかは誰にもわからない。
それでも、と思う。
それでも今だけは愛するおじょーがそばにいて、おじょーもきっと夕木くんを思ってくれている。
その事実だけでいい気がするのだ。
悲観しているわけではない。
ただ、こんな私でもこんな風に思うことができる。
苦しくて、悩みまくってなんとか生きてきた私でも、今こうして自分の中にあった光みたいなものを感じ取ることができる。
私だけが特別なのではない。
私は気づいただけだ。

大丈夫だ。大丈夫でないことも含めて、大丈夫だ。
おじょーを愛することができてよかった。
私は幸せを実感する。

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