「作品づくりの”コツ”教えます」セミナーの裏側
初めまして、OjOmanoスタイリストの倉田 晋吾です。
「OjOmanoってどんな美容室?」という方はこちらから。
今回はご縁があって住田美容専門学校さんにワークショップを開催させていただくことになりました。
内容はこちらです。
代表のUshiをはじめとするビジュアルブランディングチームというのがMaNOにはあります。
チームのことをわかりやすく説明すると「MaNOの雰囲気が伝わるような作品を作るチーム」ということですね。
今回はそのチームが主体となって住田美容専門学校の学生の皆さんに「作品づくりってどうやってるの?」をお見せしつつ、一緒に作品を作っていくワークショップを開催することになりました。
MaNOからは3名の講師が参戦。
代表のUshi
Lmanoデザイナーの豊田
MaNOデザイナーの猫渕
この3名が講師を務めます。
今回はご覧いただいた学生の皆さん向けに記事を作成しました。
また、各講師から
・今回のセミナーでのスタイルのポイント
・学生の皆さんへメッセージ
・作品づくりの魅力
それぞれコメントをもらっています。
皆さんの振り返りとして、不参加だった方もよろしければ最後までご覧ください。
ちなみに僕はこのチームには参加してません。
「じゃあお前何してたの?」ってなりますが、もちろん仕事してましたよ?
ワークショップの概要を学校ーサロン間の意見調整したり、プレゼン資料作ったり、アンケート作成したり…
表舞台には立たなかったですが、裏で暗躍する役割を担ってました。僕、こういうの好きなんです。
前置きが長くなりましたが、早速ワークショップ当日の内容を振り返っていきましょう!
10/20ワークショップ当日
というわけでやってまいりました。
渋谷と原宿を繋ぐキャットストリートから一本入ったところに住田美容専門学校があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
そもそもワークショップとは参加者が体験や学習を講師とともに行うグループワークなどを指す言葉として浸透しています。
今回は初回ということもありショーセミナー形式でした。
内容はリアルスタイル・リアリティブスタイル・クリエイティブスタイルを一人のモデルさんでそれぞれヘアメイク〜シューティングまでを行なっていきます。
美容師の作品には大きく3種類あります。
リアルスタイル
ホットペッパーやインスタなどサロンへ行く際に自身のヘアスタイルの参考にするときなどによく見るスタイルのこと。
撮影方法は一眼レフの本格的な方法からスマホの簡易的な方法まで多岐にわたる。
クリエイティブスタイル
フォトコンテストなど、ヘアを題材とした作品作りを目的としたスタイルのこと。
制限はコンテストによってあるが、基本なんでもアリ。
業界向けの雑誌やWebコンテンツで見ることはあるが、一般的にはあまり見る機会は少ない。
リアリティブスタイル
クリエイティブとリアルスタイルの間の作品のこと。
クリエイティブに比べると制限が多く、基本的にはモデルさんのヘアのみを使ってデザインをする作品が多い。(ウィッグ等の使用をしない)
あくまでリアルに寄り添ったスタイルだが、街中は歩けない程度には攻めたデザインを作る。
ざっくりこのような違いがあります。
さて、講師たちはどのように表現していくのでしょうか?
というわけで始まりました。
まずはUshiが登場。今日の趣旨の説明ですね。
手前にいるのはカメラマンのSUMESHI。Ushiとタッグを組んで様々な作品を作っています。
ちなみに僕はすみっこで待機中。ボーッとしてます。
嘘です、今回の僕のミッションはショーの動画素材を撮るために黒子のように動き回らないといけません。
ユーチューバー並みに自撮り棒を操作しないといけないので何気に一番恥ずかしいポジションです。
リアルスタイル
まずは猫渕のリアルスタイル。
モデルさんは事前に巻きとメイクは済ませています。
すでに可愛いスタイルになっていますがスタイリングで微調整、クロスを外してここからシューティングの時間です。
プロのシューティングのシチュエーションを見れる機会などなかなかありませんからね、学生さんの目もこの時点でキラッキラだったのが印象的。
一枚の写真にすると自身の目で作ったスタイルとはまた違う印象になります。
髪の動きやメイクも然りですが、モデルさんのポージングも大胆に動かす指示を出すことで多くのパターンを撮影することができます。
シューティングの合間で出来上がりのモニタを確認しつつ、度々修正を重ねます。
このときカメラマンさんに遠慮はせず、気になる箇所があったらシャッターを止めてもらいモデルさんの修正をしていきましょう。
猫渕に今回の作品のポイントを解説してもらいました。
今回はサロンスタイルということもあり、Instagramなどのサロンスタイルが沢山載っている中でもパッと目が行くような作品をイメージして作りました。
アクセントを考え、紫と緑という独特な色具合の服をチョイスしました!
可愛いより、雰囲気のある女性をイメージして、髪の巻き方も大小のコテとアイロンの3つを使って髪の動き方を変えているので、まとまり過ぎないバランスを意識しています。
私は靴とかパンツがたとえ映らなくても頭から爪先まで含めたトータルコーディネートをして考えるタイプなので、髪や服まで細部までこだわるようにしています。
リアリティブスタイル
続いてはデザイナーの豊田のターンです。
使用するモデルさんは同じ、カットなどで髪の長さを変化させません。
ではどうやってクリエイティブの要素を入れていくのでしょう?
衣装チェンジと細いコテを使用して強い巻きを加えていきます。
猫渕のスタイルとはだいぶ違う雰囲気になりました。
ヘアスタイルはカールでピン留めをし、メイクにはリップを足すことで目を引くポイントが変化しましたね。
シャッターを切るとこのような感じに
リアリティブのスタイルは地毛を利用してどこまで攻められるかが重要。
豊田曰く「作りたいスタイルのイメージはあるけどコテの巻きは適当な方がイイ、思わぬ髪の動きがアクセントになることがある。」
ライティングにもアクセントを加えていきます。
遊びや非現実感が加わるとクリエイティブな印象になっていきます。
豊田に今回の作品のポイントを解説してもらいました。
リアリティブだとエクステやウィッグが使えない分、地毛でどれだけ表現できるかというところがポイントになっています。
また、モデルさんのレングスがボブですので、「ボブでも動きのある作品にしたい」というところからあのスタイルに決まりました。
しかし、ただ単にクルクルまとめるだけではバランスが悪いので、巻く場所によってライン感を出して主張しすぎないようにしたり、アクセントのある動きを出したりと絶妙なバランスを取るように意識していました。
クリエイティブスタイル
最後はUshiが登場。
さてここからは遊び全開の時間です。
実験をするようにありとあらゆる素材が登場しています。
足したり、引いたり…本当に遊んでいるよう。
今回は十分な時間が少なかったので多くをお見せできませんでしたが過去作品を紹介させていただきます。
Ushiの作品づくりに関しては記事がありますので興味のある方はぜひご覧ください。
質問①撮影を通して伝えたいこと
ここからは講師からのコメントを紹介していきます。
セミナーの中でお伝えしきれなかった内容を聞いてきました。
豊田
私は元々、バランスの良し悪しも分からなく、撮影にも自信がありませんでした。
とにかく自分の好きな系統からで全然いいので、まずは撮影をやる機会を自分から増やしてみる!というところから始めてもらえたら嬉しいなと思いました!
猫渕
最初はみんな上手じゃないです!
私の最初は、何が可愛くて、何がいい作品なのか全然分かりませんでした(笑)
でも、撮影をやりたい!上手くなりたい!と思ったところから始まりました。
今では撮影が好きになりました。
自信がなくても、好きという気持ちがあったら沢山挑戦してほしいです。
絶対上手くなっていきます!
Ushi
まずは撮影の楽しさが伝われば嬉しいなと思い、ショーというよりはリアルな撮影現場を再現しました。
作品が創られる実際の過程を知ることで、次の撮影のレベルアップに繋がれは幸いです。
また、リアルスタイル〜リアリティブ〜クリエイティブと順を追って撮影をすることで、美容界の作品づくりのジャンルに対する理解を深め、「自分がどんな作品をつくりたいのか?」を考えるきっかけになればなと構成を考えました。
質問②撮影の魅力とは?
豊田
撮影は自分の”スキ!”を表現できるところです!
撮影前の制作から撮影後も「上手くいかなかったな〜」とか、「これはいいのが出来た!」とかそんな風に感じている時間も楽しいです!
何かに全力で夢中になれる時間は、幸せですよね。
さらにそれが評価されたりしたら余計に嬉しいものです。
猫渕
作品作りは、自分を思いっきり表現できる場所の1つだと思います。
作品に関する新しい発見はそうですが、時に新しい自分の一面を発掘できます。
作品を通して考えたり感じたりすることが沢山あるので、勉強になりますし、それがサロンワークにも活きています。
なにより成長できる事が魅力だと思います。
Ushi
言葉では伝えきれない自分の中に秘める感性を作品として表現し、それを他者に見てもらえる楽しさです。
趣味で作品を創って満足するのではなく、プロとして制作できることは、なかなか他の職業にはない魅力だと感じていす。そしてこれがなかなか難しい、、だからこそ良い作品ができた時の興奮は他では味わえない高揚があります。
また、作品とはサロンワークと違い自分のデザインを後世に伝えられる可能性も秘めています。ある意味、美容界の未来(歴史)を創るということです。
100年後も残る作品をつくれたらなと日々制作していることが楽しいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
第1回目住田美容専門学校ワークショップ、大まかではありますが復習用としてお使いいただけたら幸いです。
最後に個人的な感想になりますが、セミナー中、終了後の学生さんたちからの質問が非常に多く飛び交っていたのに驚きでした。
美容師のセミナーにも参加をすることがありますが、ここまで積極的に質問が飛び交うことはありません。
前のめりな姿勢は私たちも見習う点であり、学生さんたちには大切にしてほしい要素です。
最初から上手く作れる人はいません、美容師の私たちも全員そうです。
作品作りに興味ある方には必ず糧になるワークショップです。
もし迷っている方がいたら是非参加お待ちしてます。
そして第2回以降参加予定の学生の皆様よろしくお願いします。
来月、また皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
MaNOが気になった方は是非サロンでお話ししましょう!
受付はこちらのDMよりお待ちしてます。
このライターの活動は下記よりご覧いただけます。