10月2日㈬~3日㈭ 夢中になる技術を修得

10月2日㈬
・ホテルの部屋に人間がいた痕跡を消す仕事。
いつもは同僚の中で一番仕事が遅い私だが、今日はなんかわかんないけど早く終わって、同僚が終わってない仕事をちょっと手伝ったりなんかした。
何故早く終わったのかがわからないので、明日以降に活かせない。

・人妻の家に行ってその家に住んでいる子供に知恵を授ける仕事。
いろいろと大変な時期を過ごされている生徒さん。
かれこれ6年近く通わせていただいており、その間、私が体調を崩したり、転職をしようとして、2回辞めて、それでもまた来てくれと言ってくださって、体調のことも気遣ってくださった親御さん。
生徒さんも、もはや友人のような関係というか、私の身の回りで6年も関係性が続いている人ってなんやかや少ないし、話していて本当に友人のように気兼ねなくお喋りできる。

この仕事をいつまで続けるか決めていないが、この生徒さんに関してだけはちゃんと向こうがもう来ないでくれっていうまで最後までちゃんと通い続けたい。


10月3日㈭
・人妻の家に行ってその家に住んでいる子供に知恵を授ける仕事。
本来10時にお客さんはチェックアウトすることになっているのだが、一部屋だけ12時にチェックアウトするというお客さんがいて、延長料金も払ってるし別に合法なんだけど、こっちのペースが乱れるから何してくれてんだと心の中で毒づく。

さらに12時過ぎてからやっぱり13時まで延長するということになり、声に出したら法に触れるような言葉を心の中で毒づく。

さらに、別の部屋のバスルームがいくら洗ってもスイカのにおいが取れなくて一旦1階まで降りてハイターをとってきてバラバラ殺人の解体現場の証拠を隠滅する人みたいな作業をしたり、ベッドメイクしようとしたら汚れてるシーツに2つ連続当たってしまったり、こんな日に限って月に一度の掃除機の内部フィルターを外して洗う作業も割り当てられたりと、これはもういくらなんでも今日は時間内に終わりませんな、


と思っていたのだが、なんか、結果的にいつもより早く終わった。

不思議ではあったが、しかしよく考えたら、いつもはベッドメイク中にお煎餅食べまくったりしてるのに、今日は作業に夢中で何も食べていなかった。

夢中になる、ということを体験し、この感覚を今後の人生に活かせるのではないか、そのために私はこの職場に入ったのではないかと思うほどで、ヒカルの碁でいうと塔矢名人とのネット碁をヒカルに見せるために自分は現世に蘇ったのではないかと悟る佐為と同じ感覚で、そして佐為と同じようにそれに気づいてまもなくその世界から去ることになりそうで、ヒカルの碁って面白いよねってこともついでに思い出す。


帰り、一番心を許している熟女同僚と駅まで喋りながら帰る。
英会話教室で浮いている話をしたら、熟女同僚も料理教室で同じような事になったらしい。
熟女同僚の通ってた料理教室は一人一人が作るのではなく、6人一組で作る調理実習みたいな形式で、しかも誰が何をやるか役割分担が決められておらずその場の空気でやっていくので、積極的な人がどんどん野菜切ったりフライパン使ったりの作業をやってしまうので、熟女は洗い物ばかり担当していたとのこと。
結果、数か月通って料理は何一つ覚えられず、ただたくさん洗い物をしに通っていたらしい。

ちなみに熟女は今フラダンス教室に通っていて、ちょっとでも力を抜いているとすぐ先生に怒られるそう。
以上、最新の熟女ニュースでした。

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往生際悪之助a.k.a.悪太郎
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