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論文対策:総論(note概要)

・はじめに

こんにちは!おじゅんです。

短答対策noteを既に読んでいただき、その後に短答に合格して、こちらに興味を持っていただける方がいらっしゃるならば嬉しい限りです!

まずは、論文対策noteがどのような目的で、どのような想いを込めて書いたものであるかをお伝えします。

需要と供給が一致しないと双方得にならないため、note購入前に必ずご一読お願いいたします。

基本的にこの論文対策noteについては、「論文対策に迷子になる受験生の手引きとなる教材」という位置づけです。

なぜこのようなコンセプトを打ち出しているかというと、短答と論文の対策の大きな違いというものが一因にあります。

短答は様々な勉強方法が世に出ているものの、結論の暗記量が物を言い、結論に至るまでの過程などを問われることが少ないです。どのような方法を取ったとしても、同じ努力量を前提とすれば成績に差は出にくいということです。

これに対し、論文は結論のみならずあらゆる部分を問うてくる特性上、丸暗記のみで完全攻略することが困難です。

とはいえ、膨大な量の暗記は前提。その量の暗記を乗り越えた上で、その知識をどのように活かしていくかが合否に多大なる影響を与えます。

そして、論文の対策にはもう1つの問題があります。


もしこれを読んでいる論文経験者の方がいらっしゃれば同意していただけると思うのですが、短答の比にならないほど論文は何から勉強すればいいのかが分かりにくいです。

そこで、"論文式試験"という敵について理解し、堅実な合格を目指す対策を確立したと自負している私が、どのように論文に向けて準備していくべきか、道に迷った時の地図として道筋を示せればいいなと思ったわけです。


また、このnoteは基本的に上位合格を目指すのではなく、あくまで確実な合格を目指したものとなっていますので、上位合格、特に1桁を目指す人などを対象に書いていません

需要があれば書くかもしれませんが、1桁を目指す人口など微々たるものですから、基本的には「合格できればそれでいい」という方々へ送るものです。そこはご理解をお願いします。

とりあえずnoteの目的はこんな感じ。次は内容に移ります。


・論文式試験とは

試験勉強においては、まず"敵を知ること”が鉄則です。

敵を見誤り、合格に対して遠回りになってしまうような勉強(例えば、C論点までを手広く抑えるなど)をしてしまいがちですが、それでは合格可能性を直接的に下げてしまいます。

もちろん、そのような勉強によって得られるものもあります。しかし今回はそれらを度外視し、私はとにかく"論文式試験に堅実に合格する"というただ1つの目標を基礎としてこのnoteを書いていきます。

さて、論文式試験の全体的な様相について少し紐解いていきましょう。

論文式試験は全5科目(6科目)700点満点で構成される試験で、内訳は監査、租税、企業、選択科目(経営、統計、民法、経済)が各100点満点、会計学が300点満点(うち午前の管理が100点、午後の財務が200点)です。

合格点は基本的にどの科目も4割程度。7〜8割の獲得をめざしていた短答とは大きく異なります。初めはこの4割程度が合格点という事実についてイメージ出来ない人が多く、信用しきれないとは思います。ただ、本当に4割程度なんです。

短答式試験を突破したばかりだと7割とかを取りに行こうとしてしまいがちなんですが、合格点が4割程度という事実は非常に重要であるため、常に念頭に置いておきましょう。


次に、合格を決める「偏差値」について。

論文式試験の点数は各科目の大問(会計学を除き各2つ)ごとに偏差値を算出し、それに各科目について大問の満点に占める割合(例えば監査なら50点・50点の100点なので1/2)を乗じた偏差点の合計によって各科目の点数を計算します。

この偏差点は各科目で算出された後、総合計点(700点満点)に占める各科目の総点の割合をさらに乗じて、その合計により総合得点とします。

要するに、会計学以外の各科目の偏差点を1/7、会計学の偏差点を3/7して合計すれば、総合偏差点が出るというわけです。

偏差値の概要が分かったところで、求められる数値について具体的に解説します。

全て偏差値による得点比率
(参考:公認会計士・監査審査会HP)

総合の合格ラインは、総合偏差点52程度。近年は51.7程度と、52より少し低いラインが合格点となっていますが、令和5年度は52でした。

なお、参考までに科目合格ラインは56前後です。科目合格を取った場合は、総合で不合格の場合でも翌2年まで、その科目を受験しないことができます。

また、1科目でも40を下回ると”足切り”と言って、総合偏差値で52を上回っていても総合合格とはなりません。


このnoteは一発総合合格のみを前提として作成しているため、科目合格狙いについては触れません。足切りは合否に関わるため、足切りリスクのある各科目のnoteで回避方法について触れます。

偏差値52といえば、上位42.074%。要するに、全受験者の上位40%ほどに入れば合格です。具体的な合格率を見ておきましょう。

実質合格率は、答案提出者数を母数を算定
(参考:公認会計士・監査審査会HP)

実質合格率が40%前後という事実を鑑みると、論文合格というのは、短答に比べると高い壁ではありません。上位40%になるためには、特別な勉強方法、網羅的な学習などは全くもって不要です。

では、どこで差がついているか。それは"注力すべきところにしっかり注力できているか"に尽きます。というわけで「どこに注力すべきかについて知る」ということが、このnoteの存在意義でもあるんですね。


とにかく論文式試験において大事なことは、3つ。

①他の受験生がどこでどのくらい点数を取ってくるかという視点を持つ
②他の受験生がしっかり取ってくるところに注力し、そこで差をつけられないようにする
③不要なリスクヘッジを行わない


ただ単科目に着目しこれらを考慮するにとどまらず、各科目ごとのバランスを取るということが非常に大切です。


・論文対策noteの概要

今回の論文対策noteでは、12月短答から8月論文までの期間を大まかに3つに分け、それぞれについて各科目のバランスをも考慮した上でどのような能力を鍛えるか、そのために何をすれば良いのかを考察していきます。

その中でも特に、どの能力が必要になってくるのかという点に注目していただきたいと自分は思っています。


正直なところ、人によって適した勉強方法は異なり、受験生の数だけ勉強方法があります。しかし、求められる能力は基本的には不変です。

ゴールさえ把握出来ておけば、そこに大きく外れた行動は取らないようになるはず。あくまで一例として学習方法も載せる予定ですが、皆さんがゴールを知った上で自分なりに適切な方法を編み出していけることを願って書いています。

また、冒頭で申し上げた通り、12月短答から8月論文までを対象にしており、基本的には5-8は守備範囲外とさせていただきます。私はそのスピード感を経験しておらず助言が難しいため、5-8経験者に話を聞くのがベストではないかなと思います。


過年度生については、このnoteを初年度のあるべき姿の参考として使っていただけると思います。

あくまで主対象は初年度生としているため、論文式試験の対策についてもう一度基礎に立ち返るとともに、いかに初年度生と差をつけていくかを考えるきっかけにしていただければ幸いです。

特に5-8を経験した過年度生は12-8の在り方を知らないと思うので、初年度生と同じレベルで参考にしていただけるようになっています。


では、今回はこの辺で失礼します。各科目のnoteで会いましょう!


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