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出版社?自費出版?自己出版?

こんばんは。
今年は色々と形にしていこうとちょこまか動いてる写真を撮ってる元岡です。

本日は、写真集を制作するにあたってどうしたってぶち当たる問題!
出版形式の違いやメリットデメリットについての記事です。

因みにこちらの写真集が自己出版したものです。

写真集「Private stock 1.0」

この写真集は個展開催を目指したクラウドファンディングのリターン品として制作したのですが、一度品切れになったので昨年再発注して現在も絶賛販売中なのです。


自己出版て何さ?

印刷する冊数の決定や内容の決定、あらゆる権限を自分が保持した状態で印刷費用や配送費などのあらゆる経費も自己負担。

制作物のプロモーションや販促イベント等も基本的に全部自分で行うし、その経費も負担。販売方法等も己で考える。

要は全部自分の責任で行う形ですね。

自己出版のデメリット

①とにかくお金がかかる
印刷数をケチってしまうと1冊あたりの単価が上がってしまうのでどのくらい数作るか?を考えているとストレスでハゲちゃいそうになる。
かと行って無謀な冊数印刷すると在庫の山を毎日眺める事になり絶望感を感じながらハゲちゃいそうになります。

失敗しても自己責任。

私、初回で200冊作った時は本当にストレスで顎髭に円形脱毛症が出来たほど。ほんとに完売してくれてありがたかったです。

配送用のダンボールや送料も馬鹿になりませんし、ECサイトの販売手数料もなかなかな金額になります。そして売上金は翌月末に振り込まれるため、一旦配送費等はこちらで立て替える必要があります。

いやほんと最初無茶苦茶キツかったです。
と、これだけのデメリットあげてますがこの「全責任を背負う」がメリットに活きてくるのです!


自己出版のメリット

1冊あたりの利益が多い

自己出版の場合、出版社と印税契約など結ぶ必要が無いので販売価格-経費=利益になります。

例えば出版社さん経由で写真集を出版した場合、出版社さんと契約を結びます。
どんな契約かといいますと原盤権の譲渡とそれに伴う印税契約(やったことないから正式名称は知らん)

出版の場合原盤権という言葉で合ってるのかわかりませんがこの内容の出版物の権利はウチの会社の物になります。(権利的には自分の物では無くなるということ)その代わりあなた(著作者)には印税という形で売上の数%を支払います。という様な感じでしょうか?

わかりにくいですね。
まとめると1冊売れた時の収入額が大きく変わるという話。
もちろん出版社さんを通してるので印刷数や販売店舗、プロモーションなどかなり異る部分はありますが、1番の違いは著作者本人が手にする利益額だと思います。

出版社さん経由で出版して生計を立てるとなるとかなりの販売数を叩き出さない限り無理ゲーだという現実…

比較してみた
写真集販売価格3000円で
出版社経由で1万冊売った場合(印税5%)

自己出版で1000冊売った場合

出版社経由の場合、3000円の写真集が1冊売れると(印刷されると?)150円著作者が受けとれる。完売した場合×1万なので150万円の印税を著作者が受け取れる計算です。
(書店さんから返本された場合はどういう計算になるんだろう?)

自己出版の場合、3000円の写真集が1冊売れると3000円+消費税が売上金になります。(わかりにくいので以下消費税省く)
そこから印刷費用等の経費を差し引いた金額が著作者の利益になります。
では1冊のコストが1000円として計算すると3000円(販売料金)-1000円(もろもろ経費)=2000円(著作者の利益)となります。
1000冊売った場合200万円になります。

はい。これだけ著作者が受け取れる金額に差があるんです。
そりゃもちろん出版社さんはプロモーション費用とか印刷費用も出してくれてるわけなので差があって当然なんですが、ちょっとビックリしませんか?この金額と販売数の差…

つまりリスクをたくさん背負ってる者が、たくさんの利益を得るってことですね。

これね、どっちが優れてるって話ではなくてあくまで今の自分にはどっちの形の方が実現可能か?
って話なんです。

自己出版のメリット2
内容を自分で決定出来る

出版社さん経由で物を出す場合、編集者の方と内容を詰める作業があります。
「もっとこうしたほうがいい」「こういうの今流行ってない」「もっとこうい写真を追加したい」「テキストこんなの入れよう」と様々な提案。
納得出来るものもあればそうでないものも…
しかし、費用は出版社さん持ちなのでその提案を突っぱねて自分の希望を押し通すのはなかなかしんどいやり取りだと思います。

突っぱね過ぎたら結局、
「自分の思い通りにやりたいのなら費用全部自分で負担して、自分でだせば?」
「その内容で売れると思ってるんでしょ?」
「今回はご縁が無かったということで」

となりかねません。
(出版社さんから、自由にやってください!って話だったら別!)

自己出版ではその心配は無用。

内容や仕様も自分で決定出来ます。その代わり、それで在庫が残っても自己責任というだけで。

どちらのリスクを選びますか?
作品が意図してない物に改変されるリスクと在庫を抱えるリスク。

どっちもこわいですよね笑。

時間について

出版社さん経由にしろ自己出版にしろ著作者本人がプロモーションすることが欠かせない要素です。
自己出版の場合梱包や配送も自分で行うのでその作業に時間を費やす場面が売れれば売れるほど増えていきます。
出版社さん経由の場合そのへんは書店さんや大手ECサイトなどが行ってくれるのでその分の時間を創作活動に充てれますね。

お金と時間のバランスはほんとに難しい!

脱線

今の自分が写真集出して果たして1万冊売ることが出来るのだろうか?
例え有名書店に置いてもらえたとして、他の競合達というのものおこがましいくらいの著名人達の制作物が並んでる環境で何人の人が買ってくれるだろうか?

1万冊は無理だけど、100冊なら頑張ればできるんじゃないかな?それが出来たら今度は200、300…その先には1000冊…
1万冊に比べたらなんだか「あれ?出来そうかな?」って感じませんか?


なぜ利益は多い方が良いのか?

次の制作物をその利益で作ることが出来る。
次のイベントをその利益で開催することが出来る。
その利益のお陰で1日でも長く活動を続ける事が出来る。
写真集を買ってくれた人はきっと制作物に映る人物を応援しているか、著作者を応援しているか、その両方だ。嫌ってる人はまずお金出して買いはしないですよね。

今自分が活動を継続出来ているのは才能があるからではない
映ってる人間がとびっきりの美少女だからでもない
フォロワーが増えたからでもない
応援してやるよ!って人達が現れてくれたから。
現れるまで活動を継続していたから。

もし応援してくれた人が0人だったら、あの時僕たちはきっと活動を終えていた。

自己出版で自分のオンラインストアだけでずっと販売してるので買ってくれた一人一人の名前を必ず見ます。配送時に記入します。
そうすると、この人のお陰で僕達はまた1日長く活動が出来るんだなって感じるんです。

写真展などで実際に買ってくれた方とお会いした時の嬉しさと感謝の念が計り知れないくらい爆上がりです。本当にありがとうございます。
例えば499人に「お前の写真はダメだ」「好きになれない」「写真辞めれば」と言われても1人に「その写真好きだよ」と言ってもらえれば、それが活動を続ける原動力になります。

(次回作、待っててください)

おこがましいですが、もし僕が出版社から写真集を出していたら一人一人の名前に目を通す事も一冊一冊梱包して配送することも無かったと思います。
おそらく、「出版社さんさぁ、もっとプロモーションしてくれよぉ」みたいな横柄な態度になっていた可能性だってあります。

今の自分には自己出版が結果的に凄く向いていたんだと思います。

その他の形
「自費出版」

自己出版と言葉の響きは似ていますが結構違います。
印刷費やプロモーション費用等を著作者が負担するは自己出版と同じです。

違いは出版社を通してプロモーションを行ってもらったり、書店に置いてもらったり出来る点です。

こちらも実際にやったことがないのでグーグル調べですが、こちらも印税契約を交わします。
だいたい10%~50%くらいの印税になるらしいです。

おそらく、個人販売でさばく事が難しい制作数になりそうな場合に利用するサービスかと思います。5000冊とかかな?

興味ある方は自費出版で調べましょう!

ということでいろんな出版形態の違いと自己出版のメリットデメリットについてでした。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

Ojitoole Photo Works
Hide Motooka








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