おじさん小学生の読書メモ31回目
ひさしぶりに万葉集鑑賞事典を読む。「久にあらなくに(そんなに時間が経ってもいないのに)」は普段使いしたい古語だなと思った。
以前にも同じことを思った表現がなかったか?たしか「よくもまあそんなに無神経に質問することができますよね!?」みたいな古語…
と思って、鑑賞事典をパラパラめくっても見つからない。手元の読書メモはゴチャゴチャしてて見返す気にもならない。それでnoteに書いた記憶を手がかりに、過去の記事を探したところ発見した。「なにしかも もとなとぶらふ(何鴨 本名唁)」だ。
それで鑑賞事典に戻ってみると、なんのことはない。前回までに読んだ箇所一つ前のページの、しおりの硬さで見開きにくくなった中央部分に書いてあった。
ということは、1ヶ月で1ページしか進んでないということか…それはさておき
「とぶらふ(唁ふ)」は「とむらう」とも読み、漢字の意味は弔うに近い。死者を見舞うときは「弔」う。生者を見舞うときは「唁」うを使うと、このサイトにはある。
だから漢字の意味を加えると、「なんだってそう無闇に、(わたしたちを)心配して質問してくるんですか!?」つまり「こういう時っていうのは、なんでなのか分からなくても、そっとしておいてくれるのが普通でしょ!?」あるいは「どうしてこうなっているのか、お前は分かってないんか!?」というニュアンスになる。
実際にこの歌の作者は、一大事であるはずの皇子の葬列で悲しくて泣いてグシャグシャになっている人たちに「え?何かあったの?」と訊いているので、大筋は間違っていない気がする。
このサイトをみると、やはりちょっと訳がそれぞれなんだな