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おじさんカメラマンのお仕事のおはなし 〜いろんなカメラマンのおはなし〜


一応、出版社に勤めています。
出版社や新聞社には「写真部」や「映像なんちゃら部」という部署があります。

出版社によって異なりますが、当社では出版物の撮影(写真・動画問わず)を「写真部」で請け負っています。(もちろん、フリーのカメラマンに発注することもあります。)そのあたりは編集者の裁量に任されています。

「写真部」には、年齢層が上は60歳近くから、下は20代前半までのメンバーがいます。(具体的な人数を書くと特定されてしまうので控えますが)その中には、さまざまなタイプのカメラマンがいます。

例えば、私より3つほど年上のカメラマンで、デジタルに疎く、何でもかんでもクリップオンの天井バウンス、JPEG撮って出しという、“漢”の見本のような方がいます。モノクロ時代の名残でしょうか。

しかし、この人は時計や人物撮影でストロボを組ませたら、速くて上手いんです。ただ、地明かりの色合わせが苦手なだけなのかもしれません。ストロボや自然光で撮ると、驚くほど綺麗に仕上げています。

逆に地明かりを使わせるとすごい雰囲気のある写真を短時間で撮影する若手もいます。

意外と社内でも、お互い口には出しませんが、他のカメラマンの写真をチェックしたり、参考にしたりしています。「あの写真、良かったですねぇ」と声をかけることもありますが、私は撮影方法を直接聞くことはしません。写真を見て想像し、自分の現場で似たような環境のときに再現してみたりします。

逆に、あまり良くない写真を見ても、特に何も言いません(笑)。「何か悪い条件が重なったのかなぁ」などと思うだけです。

撮影現場では、意外と「あれはダメ」「これはダメ」と制約が多いものです。その話は、また別の機会にでも。

ちょっと変な言い方かもしれませんが、やはり一流どころが集まっているので、その道のプロと間近に接して学べる環境はとても勉強になります。(同じカメラマンでも、ジャンルが違えば全くの素人になってしまいますからね。)

最初から誰にも師事せず、どこにも属さずにいきなりフリーになる方はすごいなぁと思います。

カメラ、ストロボ、スタンドなどの機材の情報を自分で調べ、撮影の仕方もすべて一から考えないといけません。我々は、先輩のアシスタントをしながら、撮影の進め方を学ぶことができます。

少し撮影を任されるようになった頃(アシスタントを卒業するくらいの時期)、**「あの時、もっと見ておけばよかった」**と後悔することもあります。だからこそ、学ぶ機会があるうちは、しっかりメモを取ったりしておきましょう。

ストロボは向きも重要ですが、出力も重要ですよ。
いや違うな。出力も重要ですが向きが重要です。

あ、どちらも重要です。

話が脱線しつつありますのでこの辺で。

α1 TAMRON35-150
ロケハンにて


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