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ぐっさん合わない?【ネタバレなし】「ROMA/ローマ」映画おじさんとニワカ兄さんの映画レビュー

こんにちは!
映画おじさんのアキヤマと、ニワカ兄さんのぐっさんです。
今回は2019年2月に発表された第91回アカデミー賞でも大きな話題を呼んだ
アルフォンソ・キュアロン監督による
NETFLIXで公開中の映画「ROMA/ローマ」について
2人で【ネタバレなし】の感想トークをしました。

「ROMA/ローマ」の【ネタバレなし】感想トークはこちら!↓

収録日:2019年3月19日(火)

また、以下にアキヤマが「ROMA/ローマ」を観た直後(アカデミー賞発表前)に書いた【ネタバレなし】の感想もアップしておきます。併せて読んでみてください。

評価:★★★★★5

「トゥモロー・ワールド」「ゼロ・グラビティ」で映画好きの度肝を抜く、驚きの映像体験を提供してくれた、アルフォンソ・キュアロン監督の最新作。
Netflixオリジナルの映画作品がアカデミー賞の最多ノミネートという前代未聞の話題に追いつくためにようやく観ました。

長回しを多用して驚かせた、上述の前作・前々作のようなわかりやすい映像作りでは無いので、パっと見は普通の白黒映画のように見えてしまう。
話のほうも、ポイントポイントではトピックになるような事件があるのだが、基本何も起きない。淡々と家政婦さんの生活を追うだけ。
日本の映画みたいな雰囲気でした。ほかの方々の感想にもありますが、小津安二郎とはこのような感じなのでしょう(観たことないのです…)

でもなんか惹きつけられる映像である。
カメラの位置を固定して左右にパンするだけのシンプルなカメラワークであるためその場に立って、彼らの生活をそこで見ているような感覚になる。
その没入感もとともに、カメラワークは確かに地味なんだけど、構図がとても美しく感じました。

ほんと撮るのがうまい監督だなと改めて思う。
写真撮ったら多分どれもカッコいい写真ばっかりなんだろうなという感じがする。
ワンカットの長回しで培った技術が活きてるんですね、きっと。

ストーリーは一瞬「家政婦は見た」みたいな流れになるかと思わせておきながら、それ以上のことは起きない。ほかもそんな流れなんだけど、最初に書いたポイントで起きる事件に対してはどれも「あっ」と声が出てしまう。

でも多分そういうのがリアルなんですよね。普段は何も起きない日常なんだけど、ちょっとした出来事があってそれが印象に残る。
いま世界中で評価されてるこの作品ですが、そう言った日常の中の出来事に対する共感ポイントが世界共通なのだからかもしれないです。

で、一番この作品ですごいなと思ったのは、
この作品が監督の半自伝であることが観終わったあとにわかったこと。
作品の舞台は1970〜71年、アルフォンソ監督が生まれたのが1961年でちょうど10歳くらいの頃。つまり劇中の次男が監督自身なんですね。
そこから推測すると、作品中のあれもそれも、きっとおそらく監督の実体験がそのまま表現されているのだと思います。

それがわかった時に気づいてしまいました。
この「ROMA」には監督の作品の元ネタでいっぱいなのではないかと。
例えば、
劇中で子供たちが観に行く映画は「宇宙からの脱出」で、映されるシーンは「ゼロ・グラビティ」にそっくりですし、
家政婦の身に起きることは「トゥモロー・ワールド」で起きることそのものです。

たぶんこれは監督の作品の根源となったであろう、子供時代の体験がそのまま映画になってるんですね。
言ってしまえば自分をさらけ出す作品。
これはすごいなと。
「トゥモロー・ワールド」と「ゼロ・グラビティ」での胎児的な表現とか、出産・誕生といったことにこだわってたのはこういうことか、と勝手に納得してしまいました。

最後に、ラスト近辺の非常に美しいカットで非常に感動的なやりとりがあります。これは本当に素晴らしい。
オープニングもメチャクチャカッコいいので、本当は映画館の完璧な環境で観たい映画だと思いました。
アカデミー賞獲ったら劇場で公開されたりしないだろうか。(1/23、ノミネート発表の翌日に書いてます)IMAXで観たい。

しかし、アカデミー賞ノミネート作品がすぐ自宅やケータイで観れるとか、時代がまた変わったなと思いました。


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