2023年6月7日の乾杯
2023年6月7日の乾杯。
梅雨の時期を迎え、雨模様の中で紫陽花が色鮮やかに咲き誇る今日この頃、たくさんにあふれ出した演劇達のことを今日も語り合います。
👱演劇のおじさんと
👩おねえさんです。
👱よろしくお願いします。いやぁもう6月ですよねぇ。
👩そうですね、もうあっという間ですね。
👱ほんと、歳をとるわけだと。もう今年が半年たったというのが嘘みたいですよね。
👩ちょっとびっくりです。
👱なんか、このまま更に加速がついて日々が過ぎていくのかなぁと。
👩あははは。
👱歳をとるにつれて時間がたつのが早いって聞いたことがあるのだけれど本当だね。
👩うふ、まあ人によるんじゃないですか。その、どういう日々を過ごしているかということにもよるかと思いますよ。。
👱まあ、確かにね。
👩うん。
👱なにはともあれ、お芝居もほぼコロナ前のようにまで復活してきて、
👩そうですね。
👱おかげさまで観客としても大変なことになってきていますけれどね。
👩うん、いままで観ることができなかったものを、こう取り返すようにじゃないですけれど。作りたい物が溜まっているというのもあるだろうし。
👱うんうん、そうだよね。そういえばMCRを観てきましたよ。
👩はいはい、どうでしたか?
👱初演、再演とみているんですよ。今回の『死んだら流石に愛おしく思え』は。
👩はい。
👱なんかね、ほら、たとえば凄い音響でやるにしても底には雑味があったり鋭く尖っていたりがっつり押してきたりとかそういうのってあるじゃないですか、たとえばハードロックとかヘビメタとか聴いていても、パフォーマンスを観ていても。そういう意味では、この舞台は雑味がなく、ウィットを失わず、ぐいぐい押してきて、成熟した尖り方をしていた。
👩うふぅ、そうなんだ。
👱さすが最終版というだけのことはあってね。
👩ああ、なるほど。
👱最初の伊逹香苗さんのパフォーマンスに始まって。あのインパクトにやられてしまうし。そもそも主人公の川島潤哉さんが静かに黙れば黙るほど、彼の心の中に抱くというか巣喰うものが浮かび上がってくるような仕組みになっているんですよね、演劇として。
👩うんうん。
👱で、その浮かび上がるものや記憶を手練れの俳優達が様々に強く、時には突き抜けて演じてくれるので、観ている方はあれよあれよとがっつりやられるし、
👩へぇ。
👱ある意味斟酌がないというかね、表現しようとするものは徹底して表現しようとする櫻井さんの、矜恃というのは少し違うかもだけれど、想いようなものも観る側にもろに伝わってきて。
👩うんうん。
👱後藤飛鳥さんなんかも何かから解かれたように踊っていらっしゃいましたしね。
👩うふふふ。
👱MCRって食べ物を小道具にすることがあるのですけれど。
👩うんうん、ありますね。
👱櫻井さんが昔、夏は冷やし胡瓜が最高だっていって、毎回劇団員のおがわじゅんやさんに何本も何本も胡瓜を食べさせて、洒落にならないくらい食べさせて、公演が終わった彼は暫く胡瓜が食べられなくなっていたという話を聞いたことがあるのですけれど。
👩あははは。舞台上でずっと食べ続けていたら、もう胡瓜はいらんってなるかもしれませんね。
👱嘘か本当かしらないけれど、楽のころには櫻井さんがさらに何本か余計に勧めたという話も聞いたしね。
👩あははは。
👱あと、伊逹さんが毎回パイナップルをそのまま丸かじりで食べるという公演もあったし。
👩うふふ。
👱で、今回は食べるわけではないのだけれど、殺戮、要は殺人鬼の話だから、その殺戮される体というか肉の象徴としてグレープフレーツが出てくるんですよ。
👩うん。
👱あの果肉の赤い色がね。その机いっぱいに広げられたグレープフルーツを同じ殺人鬼の仲間とむいて潰していくわけ。それが殺人の高揚を描く場面なのですけれどね。
👩ああ、なるほど。あれっ?、その作品は私も以前に観ました。滅茶苦茶よかったですよね。
👱うん。でね、そのインパクトもなんかわからないけれど強くなっていて、前回よりグレープフルーツの量がおおくなったんじゃねぇかとかね。
👩うふふ。
👱同じくらいなのかも知れないけれど、それが多く見えるようなシーンの力もあって。
👩うんうん。
👱ラストシーンなども、一度暗転して、主人公が好きだった後藤飛鳥さん演じる女性、仲間に殺されてしまうんだけれどね、
👩うんうん。
👱それと彼の心にずっと残っていた伊逹香苗さんが演じる母親が暫く浮かんで消えるのだけれど、そこのところにもインパクトがあって余韻も見事だと思った。
👩はい。
👱観終わって、なんだろ、MCRという老舗団体のひとつの到達点だと思わせるようなお芝居でしたね。
👩うん。
👱櫻井さんが持っているというか描き出してきた狂気も暖かさも人を思う気持ちも全部きれいに詰まっていてどっと押し寄せてくるというか。
👩どんどん、だって、もともとこう暖かさと狂気が、なんでしょうね、なんか同居している方だなぁって思っているから、すごく人間味があるし、なのにどこかこうという。前にもこの話をしたとおもいますけれど、なんかそれが研がれていったらもっともっととんでもないことに。
👱人間が持っている本来の愛情とかそういうものの深さと本来抱いている狂気が隣どおしに並んで楽しそうにお弁当を食べているような人だから。
👩うん。
👱だから、どちらか欠けても櫻井さんじゃないんだよね。とはいえ、知ってはいてもあのインパクトに愕然としながら見ていましたけれど。
👩うふふ。
👱まあ、最終版ということだから、これ以上はというか。たとえあれ以上があったとしてもこんどは観る側が持たないような気もするしね。もちろん作る方もそうなのかもしれないけれど。まあ観終わって作品世界をギリギリまで持たされるみたいな感じのところもあったから、あれはヤッパリ最終版なのかなぁという感じもしましたけれどね。衝撃的というか、すでに2回観ているから十分知っているわけで本来は衝撃的という言葉は当たらないのかもしれないけれど、それでも衝撃的でしたものね。
👩うふふふ。
👱正直言うと、劇場に行くときにMCRの公演でもあるしちょっぴり怖い物見たさみたいなところもあったんですよ。
👩あははは、でも確かにMCRを観に行くときにはいつもそう。
👱うふふ、覚悟がいるしね。
👩それがまたワクワクもするし。
👱そうそう。
👩あの、どんな形になるかはわからないけれど、凄い喰らうのはわかっているから、
👱うん、ただではすまないというかね。
👩うんうん。
👱まあ、MCR噺はこのくらいにして、ちょっと話題は変わるけれど、「缶々の階」の公演があってね。
👩ええと?
👱ご存じですか。
👩初めてかも。もう一度いいですか、団体名。
👱「缶々の階」
👩ああ、初めて伺う団体名ですね。
👱ここは去年の仙川の演劇コンクールで賞をとったのかな。
👩へぇ。
👱ここの賞を取ると調布市せんがわ劇場で公演をさせてくれるんだよね。
👩ああ、そうですね。
👱で、その公演があって。それがものすごく面白かったんだよね・
👩はい。
👱劇場に入ると、客席の前2列が舞台として扱われていてね。照明の機材なんかもおかれていて。なんだろ、舞台が客席を浸食しているのね。
👩うんうん、
👱なおかつ、席に座って当パンとかを観ると、劇中劇のパンフレットがさりげなく折り込まれていたりもするの。あとから見返すとその中に物語の要点となるところがさりげなくネタバレしていたりもしてね。そういう仕掛けがあったりとか。
👩なるほど。
👱2つの作品の連続上演でね。「舞台篇」と「客席篇」というのがあるんですよ。
👩はい。
👱「舞台篇」の方は役をカットされてしまった俳優とその俳優が演じるはずだった登場人物の会話劇でね。その会話の中で戯曲に沿って演じるものと演じられるもののボーダーが崩れて、その先にあるものはなんなのかということを演じていく。なんだろ、演劇が内包する立体感のようなものを感じさせてくれるようなお芝居でね。
👩ああ、なるほど。
👱もうひとつの「客席篇」は観客とその登場人物の会話で、観劇が二度目の女性と最初に観たお芝居の登場人物の会話劇なのだけれど、そこでも観る側と演劇に存在するものの関係が崩れていくのね。
👩うんうん。
👱ふたつの作品にルーズなつながりを感じながらの休憩をはさんでの連続上演だったのだけれど、そもそも劇場には明確な線引きがあるじゃないですか。舞台と客席とか戯曲と演じる人とか、登場人物と観客とか。
👩はいはい。
👱それが当たり前に滅失して蕩けてしまうような感じ。知らず知らずのうちに、そういう世界に馴染んで観てしまうみたいな。それは、多分劇場に足を踏み入れた時点で少しずつならされているのだとも思うのね.
👩なるほど。
👱両方とも二人芝居なのだけれど、ちょっと今までに体験したことのない感覚があとに残るお芝居でね。演劇を観る中で、なんだろ、慣れてしまっていたことがあっけなく崩れるような感覚の新鮮さもあって。面白かったです。
👩ああ、良い物を観てますね、本当に。
👱なんか、所々に若干席があいているのが勿体なくも感じて。
👩それは感染対策で距離をとるために?
👱いや、劇場が完全には観客に満ちていなくて。私の隣とか斜め前の席も空いていたし。
👩あらあら、それはもったいないねぇ。
👱まあ、さっきのチラシのはなしもそうだけれど、いろんなところで演劇の既存の箍をはずしながら核心というか違う見え方に観客を誘い込んでいくやり方は面白いなぁと思いながら観ていましたけれどね。
👩うんうん。
👱あの、ここって関西の団体なのですよ。
👩へぇ。
👱このあいだ、「ルサンチカ」を観たときに、あそこも生身のライブ感があって、ショーの中で語られるという態が生きていて。関西の団体って時々、そういう枠や距離を外したりというのをとても上手くやるなぁっておもったりもした。
👩なるほど。
👱で、また話は変わるけれど、「日本のラジオ」も観てきましたよ。
👩うーん!
👱『ココノイエノシュジンハビョウキデス』。
👩尖ったタイトルだ。
👱多重人格の古本屋の話なんだけど、鶏組と犬組という二つのチームがそれぞれに同じ戯曲を演じてね。その主人を演じる二人がタイプも違うし演じ方もどこか個性を違えてそれぞれに抜群に上手くて。鶏組のほうは川上憲心さんがやられていたけど。
👩あらぁ、はいはい。
👱犬組は宮崎雄真さんだったのだけれど。で、川上さんはどちらかというと狂気が前に出ていて。
👩うんうん、わかるかも。確かにそうですね。
👱宮崎さんはその狂気が内に潜っていくような感じがあるのね。
👩ああ、わかります、わかるなぁ。
👱そこはそれぞれの良さがすごく出ていて。そうすると他の俳優たちはそれぞれの主人の狂気に合わせてうまく作り込まれて行くみたいな感じもあってね。奥さん役は日野あかりさんと宝保里実さんがやられていたのだけれど。
👩はいはい。
👱目のみえない奥さんの役なのだけれど、主人に合わせて演じる演じる重さが違うというか質量があってね、
👩うんうん。
👱それが夫婦に違和感を与えないバランスを作り出しているし、主人の別人格として弟とか妹というのも出てくるのだけれど。それはジェンダーの違う田久保柚香さんと神山慎太郎さんが演じていて。それぞれの組でうまく存在も存在の希薄さもしっかりしたお芝居で作り上げていて。あと、お客を演じた沈ゆうこさんと澤原剛生さんのトリガーを引くような作り込まれた実直な愚鈍さというか人物造形も見事だった。
👩はい。
👱舞台を美しく乱雑にたくさんの本で満たした美術にも雑然とした中にいろんな知識が置かれているような感じがあって、終わってみればそれが印象にも残ったし、二つのバージョンを隔てる工夫もあって、鶏組と犬組で店への入り口と店の奥に繋がるドアの位置が上手と下手、逆になっていて。入口側にはドアベルがつけられていたりもして。
👩なるほどね、おもしろいなぁ。
👱それとか、さっきも言ったように人格の妹とか弟やお客の男女が逆になっているとか、そういうのもあるのだけれど、そういう中で狂気の肌触りが同じ戯曲なのに違うのもすごく面白いんだよね。
👩ああ、はい。
👱もちろん、どちらかを観ても十分おもしろいんだけれど、やっぱりセットで観るのが正しいのかなぁと。
👩うふふ。
👱また、色々聞いたりSNSを見たりすると初日と中日と楽日でも感覚が違ったみたいなのね。それぞれに良く作り込まれていながら、演劇的一期一会の距離で出てくる物あるのかなぁってね。
👩それはそうだろうね。
👱まあ、生ものですからね、演劇は。
👩うんうん。
👱なんかそういうのもあったみたいで。屋代さんもしてやったりだったのだろうけれど。
👩うふふふ。
👱だって始まる前は前売りが伸びなくて、暴れ馬が飛び込んできてもギリで交わせるくらい劇場が開いているとかツイートしていたものね。それが楽日には超満席になったみたいで。馬はおろか人までけっこう席の争奪戦だったみたいだし。
👩うん。よかったね。まあ、最初からそういう風になればと思うけれどね。でも、だいたいそうなるんじゃない。あとから、あぁもっともっとってなるんだよ。
👱まあ、それを言い出したらMCRにもけっこう席の埋まってっていない回があったみたいで。
👩ああ、そうなんだ。
👱普通SNSなんかで流れている空席状況に「◎」、「○」、「△」、「×」みたいなものがあるじゃない。
👩はいはい。
👱一時期そこにキリンの絵がでていたからね。なんかキリンさんは「◎」よりも席があるというかキリンが劇場内でくつろげるくらい席が空いているというみたいな意味だとおもうんだけれど。
👩うふふ。MCRさんはいつも最初は予約が少なくて最後は入れなくなるんだよ。いつもなんだよ。
👱ああ、
👩いつもそう。公演のたびにそういう情報が出ているのを見る。
👱だから、公演毎に前もって集客をちゃんとやりましょうみたいな話にもおもなるのだけれど、あそこの制作さんは常々けっこうがっつり努力をしているんだよね。
👩なぜなんだろうねぇ。
👱いや、みんな観にいこうねって思って、その段階で油断しちゃうんだよ。なぜか。一生懸命努力はしていて。たとえばMCRには早期予約特典なんかが毎回あって、それがかなり良い物だったりもするしね。今回はトートバックをもらったし。
👩あら、かわいい。
👱前にサコッシュをもらったこともあるし。今回のトートもデザイン的には凄みのある猫が「おそろしい子!」って冷や汗をながしているという物なのだけれどね。ちょっとパンクでね。
👩うふふ。
👱まあ、MCRの空席はあまりに勿体ないです。あとはね、そう、「吉祥寺GORILLA」も観てきました。
👩ああぁ、どうでしたか。
👱そんなにとりたててものすごく新しい感じはしないのに、観たあとにはものすごくクリアに物語が見通せて印象に残るの。
👩ほう。
👱もう、公演が終わっているからネタバレをしてもいいとは思うけれど、事故で死にかけた男があの世に続くゲートの前で、思い残したことがあるとそこは通れませんといわれ、そこの職員の人と共にそれを解決していくという筋立てなのだけれど。
👩うん。
👱それは、そうして3つのルーズに繋がる物語を重ねていく仕掛けでもあるのね。でね、村松ママンスキーさんという俳優さんがいらっしゃって。
👩はいはい、存じ上げております。
👱彼が大活躍で、本当に良い俳優で舞台を支えていて。あの、小さな子供のお父さん役をやっているときなんかでもその風貌をうまくというか実存感があるようにつくったりしていてね。
👩うん。
👱一方で、おじいさんになった場面での身体の使い方もすごく良いのよ。老いに違和感がないというか。彼は鋼鉄村松の俳優じゃないですか。38ナグリーズなんかにも関係していてね。だから昔から観ている俳優なのだけれど、その人物造形の力が全く違って感じられる。偉そうな言い方をしてはいけないけれど、本当に良い俳優になられたんだなぁと思いながら観ていました。
👩うふふ。
👱で、舞台に描かれた一つずつのエピソードを見ている内に、なんだろ、日々を生きることの軽さもそれが積み重なる重さも伝わってくるような感じがしてね。で、最後にそのゲートを通るか戻るかの選択をするんだけれど、その結果がちゃんとそれまでに見たものに裏打ちされていて納得ができるの。
👩うん。
👱なんだろ、物語がそういう風に組み上がるようにしっかりと折り目がついているというか、ひとつずつ異なるエピソードの積上げ感がよく企まれているなぁと思って。なんだろ、そこにはなにか癖になるような感じがあってね。
👩はい。
👱あとね、今回、中野亜美さんがご出演で。ご存じですか?
👩はい。いらっしゃいますね。
👱今回もとてもクリアなお芝居をされていて。
👩うんうん。。
👱ただ、彼女自身もツイッターで呟いていたけれど、なんかご出演が立て続けなのね。で、気がつけば、今年もすでに相当数を観ているし、今後のご出演舞台も相当数観ることになっていて。
👩うふふふ。あれよあれよという間にですか。
👱うん、前回のムシラセでも観ていたし、このあと、多分このおじおねがアップされるころには終わってしまっているだろうけれど、やみ・あがりシアターにもご出演だし、次回のムシラセやあやめ十八番にもご出演だし。
👩はいはい。
👱観ている方としてはそんな意識はまったくないのだけれど、なんか客観的に自分をみつめると、彼女のおっかけをやっているみたいになっている。
👩あははは。
👱まあ、魅力のある俳優なので、ご出演になられているとそれはそれで嬉しいのですけれどね。ただ、彼女基準というか彼女を目当てにお芝居を選んでいるかというとそんなことはなくて、でも良さげなお芝居だなぁって予約をしようとすると、けっこう彼女がいらっしゃる。気がつけばお尻を追いかけている状態になっているみたいな。
👩うふふふ。
👱あの、彼女はとてもクレバーな俳優だと思うんですよね。どの舞台を観ても、彼女が担うものは滞りなく必要な場面ですっと渡される感じがするよね。だから、観る方は凄く楽。多分使う側も安心してまかせられるのではないかなぁと思ったりもして。
👩うんうん。
👱また、一瞬に観る側が受け取る物が深い。そういう切れ味をもった俳優だなとも思って、彼女は。
👩なるほど。
👱まあ、最近おなじようによく拝見するさんなどにしてもそうだけれど、どの舞台でもしっかりと世界を支えているなぁとおもったことでした。
👩はいはい。
👱ところで、そうそう、あれ観てきたよ、映画だけれど『岸辺露伴ルーブルへ行く』
👩ああっ!、それは言わないでください。やめてください。
👱まあ、内容は言わないですけれど。
👩いや、なんにも入れたくないです。感想も入れたくないです。あの映画については観るまで全てをシャットダウンしているんです。私は漫画もみたことがないので、ちらっとしかみたことがないので、まじでなにも入れないで素直な状態で観たいです。SNSなんかもできるだけ観たいようにしているくらいなので。お願いなのでやめてください。なにも言わないでください。
👱うふふ、そうなんですね。ではおねえさんも観たらお話ししましょうね。
👩観たらね。観たら是非お話しましょう。楽しみにしています。
👱そうかぁ、残念だなぁ。
👩いやぁ今は駄目です。今は無理です。
👱気持ちはすごくわかります。まあ、確かに私もネタバレしないで話そうとすると凄くたいへんなので。
👩うふふ、でしょ?
👱じゃあ、それはまたいずれ。ご覧になったらお知らせください。
👩はい。
👱まあ、あとはね、話が戻るけれど、というかさっきも言ったようにこのおじおねがアップされるころには公演がおわってしまっているかもなのだけれど、やみ・あがりシアターの今回の公演ってとてもおもしろいことをやっていて。タイトルは『あなたが私にくれたもの(がたり)』というタイトルなのだだけれど、戯曲がちゃんと定まっているわけではなくて、Amazonで欲しいものリストという仕組みがあるじゃないですか。
👩ああ、ありますね。
👱現時点で出演俳優がその欲しいものリストを公開しているの。それで観に行く前に推している俳優がいれば、プレゼントができるのね。
👩へぇ、おもしろい。
👱なんか漫画もあれば、お酒もあれば、日常生活二必要なものもあれば、マッサージ器や楽器なんかもあって。で、それをただで貰うわけではなくて、貰った物を必ず入れ込んで物語を作るという趣向なのね。
👩へぇ、おもしろいねぇ。それは推し甲斐があるというか、推しが欲しいもので、それがあれじゃないですあ。小道具としても使われるということでしょ?。
👨小道具として使うのか、あるいは物語のネタとして使うのかそのあたりはよくわからないのだけれど。
👩せっかくだから出して欲しいよね。
👱うん。ツイッター見たらこんなに届いていますって画像があったから、きっとみんな推しているのだろうし使うのだと思うよ。
👩そのアイデアはやっぱり面白いからね。
👱うん。5~6百円のものからかなり高額なものあって、その辺りは推し具合と懐具合のバランスを考えてみんなポチっているのだと思うけれどね。なんかポチれば劇場を住所にして届くように仕組みができているみたいだけど。
👩うんうん、劇場に届いて管理も出来るようにということね。
👱そうそう。出演者のツイートを観ているとどんどんリストの長さが減っていくみたいなことも書いてあって。
👩うふ。
👱でも、それを元に作品を作っていくということは決まった台本がないわけじゃないですか。まあ、ある程度の枠は決めてあるのかもしれないけれど、送られてくるものでどんどん変わってもいくのだろうし。それはそれで演出の笠浦さんも俳優の方も大変だろうなぁと思って。
👩いやぁ、大変。観る側としては滅茶滅茶おもしろいでしょうけれどね、その参加しているような感じが。でも凄く大変だよ。
👱私はスケジュール的に1日しかいけないのだけれど、たとえば公演中に荷物が届いたらその時点で物語が変わるかもしれないじゃない。
👩楽日に届くようにとか。
👱うふふふ。
👩でも、届かなかったら悲しいね。早めに用意はしておかないと。
👱まあ、そのあたりは日時指定を活用して、前日ぐらいに届くようにしておくとかね。
👩うんうん。
👱そうはいっても、それはそれで、送る方もけっこうプレッシャもかかるのかなぁとか。
👩はい。
👱だから、あくまで実験公演っていう形にはしているのだけれどね。
👩あのなんか、欲しいものリストからプレゼントを贈っているというのもあるけれど、ちょっとファン感謝祭みたいな側面もあるからなぁ。自分が贈った物を推しが使って貰えるというのは嬉しいからね。
👱ああ、そうだね。
👩そういうところもとても面白い。
👱まあ、あとはある意味稽古をしっかりしようがなくて、だからこそ中野亜美さんも吉祥寺GORILLAからすいっとこの公演に移動することが出来たのだろうし。また、もしそれでとてもクオリティの高い舞台ができたとしたら、それは作り甲斐も送り甲斐があったというものだろうしね。
👩うん、そうですね。最初にこう実験公演としているのもいいね。
👱エンタティメントの新しい可能性でもあるよね。
👩うん、めちゃめちゃ良いと思う。少ないからね。好きな俳優さんを推す時の推し場があんまりないという。
👱うん。
👩なんか、推しを応援させてくれてと思うけれどなかなかないから。出ているときに観に行くとかプレゼントを贈る、差し入れをするくらいのことしかないから。そういう形で力になれるとすごく嬉しい。
👱コロナのころと比べて少しは話せるようになっては来ているのだけれど、
👩うんうん、そうね。
👱MCRの時にも俳優とお話ししたいときには残ってくださいみたいなことを制作の方が言うようにはなったからね。
👩うんうん。まあ私は観に行ってもすぐに帰ってしまうけれどなぁ。なんか、それに慣れてしまったから。
👱少なくとも、俳優の方や作家、演出の方と話す機会がなかったとしても後ろ髪を引かれることはなくなったよね。昔は一言感想や感謝を伝えて帰りたいなぁという気持ちを強く抱くことが多かったけれど。
👩なんかね、そうなんだよな。話ができるのが当たり前みたいになっているのもうーんって思ってはいたし、まったく話が出来ないのがあたりまえというのも寂しいなぁって思っていて、なんかいろんな選択肢があっていいよなぁって思っていたから。
👱ただ、昔のように終演後お声がけして少しずつでも観る側が作り演じる側を知って行く機会すらなかったじゃない、一時期は。
👩そうですね。
👱私はコロナ前から存じ上げている方がいるから、多少はつながりがあるのだけれど、コロナが始まって以降観劇に足を踏み入れた方は全然違う感覚だったり演劇への風景を見ていらっしゃるのかも知れないなぁとかおもったりもしてね。もっとその辺りの距離が戻っていろんな交流が観る側と演じる側でうまれるとよいのになぁとは思いますけれどね。
👩うん。面白い物もどんどん増えているから。
👱あと、お勧めとしては、シアターミラクルで『ホテルミラクル』をやるんですよ。新作もあるけれど、過去の名作も上演されるみたい。シアターミラクルもまもなく閉館じゃないですか。 STAYバージョンとRESTバージョンがあるのだけれど、良き作家が書いた過去のホテルミラクル作品の再演などがたんとあってどちらも面白いと思う。
👩これが最後?
👱うん、演劇としては6月20日の公演が最後で、あとお別れイベントで劇場の池田さんと語り合うイベントは22日にあるみたいだけれど、それで完全にクローズだそう。
👩それは観て欲しいですね。
👱それから『かるがも団地』の公演もあるよ。今回はSPACE EDGEでの公演なのだけれど、チケットはほぼほぼ完売しているらしい。
👩へぇ。
👱やっぱり勢いがある団体は観ておきたいなぁと。
👩なるほど。
👱あとは、2日間にわたってなのだけれど「趣向」のフェスティバルがある。「趣向」はご存じですか?
👩はいはい、存じ上げておりますよ。
👱いろんな出し物やレクチャーなどをやるみたいで。私が大好きな「waqu:iraz」なんかもご出演で。
👩ああ、そうなんだ。
👱通し券などもあって、土日とも盛りだくさんなイベントみたいで。私はお腹が空くといけないから桜木町でおにぎりでも買って行こうかと思っていますが。
👩うふふ、大事です。直近にもたくさんおもしろそうなものがありますね。
👱はい、雨の季節ですが負けないで頑張っていろいろと観に行きたいと思います。
👩そうですね。
👱さてと、今日はこのくらいにしましょうか。
👩はい。
👱それでは演劇のおじさんと
👩おねえさんでした。
👱また次回をお楽しみに。
(ご参考)
・MCR『死んだら流石に愛しく思え』
2023年5月26日~6月3日@ザ・スズナリ
脚本・演出:櫻井智也
出演: 川島潤哉、奥田洋平、後藤飛鳥(五反田団)、
小野ゆたか(パラドックス定数)、澤唯(サマカト)、
堀靖明、わたなべあきこ(劇26.25団)、川久保晴、
櫻井智也、おがわじゅんや、北島広貴、
上田房子、伊達香苗
・缶々の階『だから君はここにいるのか【舞台篇】【客席篇】』
2023年5月31日~6月4日@調布市せんがわ劇場
脚本・演出:久野邦美
出演:三田村啓示、田宮ヨシノリ、
七井悠、関彩葉
・日本のラジオ『ココノイエノシュジンハビョウキデス』
2023年5月31日~6月4日」@こまばアゴラ劇場
脚本・演出:屋代秀樹
出演:[鶏組]
川上献心(劇団風情)、宝保里実(コンプソンズ)
沈ゆうこ(日本のラジオ)、田久保柚香
[犬組]
宮崎雄真(アマヤドリ)、日野あかり
澤原剛生、神山慎太郎(ガガ/くらやみダンス)
・吉祥寺GORILLA『お待たせしました』
2023年6月2日~4日@吉祥寺シアター
脚本・演出:平井隆也
出演:平井泰成(24/7lavo)、山下真帆、一嶋琉衣(yhs)、
日下麻彩(常民一座ビッキンダーズ)、長友美聡(:Aquamodeplanning:)
榎本悟(シアターキューブリック)、岡野優介(クロムモリブデン)、
河村凌(猿博打)、黒沢佳奈(火遊び)、小島あやめ、
中野亜美、村松ママンスキー(劇団鋼鉄村松)、渡邉とかげ(クロムモリブデン)
・やみ・あがりシアター『あなたがわたしにくれるもの(がたり)』
2023年6月7日~11日@王子小劇場
演出 :笠浦静花
出演 :安東信助(日本のラジオ)、加藤睦望(やみ・あがりシアター)
久保瑠衣香(W.FOXX)、小林桃香(露と枕)、
佐藤昼寝(昼寝企画)、端栞里(南極ゴジラ)、中野亜美
(今後のおすすめ)
・feblaboプロデュース 『ホテル・ミラクル The Final』
2023年6月8日~20日@新宿シアターミラクル
脚本:
【REST Ver,】服部紘二(ハイバネカナタ)
河西裕介(Straw&Berry) 、屋代秀樹(日本のラジオ)
笠浦静花(やみ・あがりシアター)、窪寺奈々瀬(AURYN)、
【STAY Ver.】ハセガワアユム(MU)/古川貴義(箱庭円舞曲)
フジタタイセイ(劇団肋骨蜜柑同好会)、加糖熱量(裃-這々)
/河村慎也(南京豆NAMENAME)
出演: 新井裕士(LUCKUP)、秋山拓海、今井未定、
岡村梨加、河西凜、木山りお(怪奇月蝕キヲテラエ)、
小練ネコ、佐神寿歩、坂本七秋(マチルダアパルトマン)、
サラリーマン村松(劇団鋼鉄村松)、環幸乃、寺園七海(24/7lavo)、
冨岡英香(マチルダアパルトマン/もちもち)、藤本康平、
森下凜央、渡邉晃
・かるがも団地『M.O.S.ヤングタウン』
2023年6月15日~18日@渋谷 Space EDGE
出演: 奥山樹生、瀧口さくら、北原州真
波多野伶奈、長井健一、中嶋千歩
浦田かもめ、樋口双葉(マチルダアパルトマン)、
北川雅、小日向春平、大西薫
岡本セキユ、宮野風紗音(かるがも団地)
趣向『オノマリコフェス』
2023年6月24日~5日
@神奈川県立青少年センター スタジオHIKARI
詳細 https://shukou.org/onomarikofes_line_up3/