飲食代は5千円までという線引き
飲食代は一人当たり基本5千円まで、という会社が多いと聞く。以前つとめていた会社も、上限が5千円だった。物価も高くなったし、ひとり5千円で済ませられる店はお酒飲みの接待には店が限られる。大事な相手であれば悩むところだ。いつもオーバーして、経理から目をつけられていたものだ。
交際費は原則経費として損金計上ができない。しかし、5千円以下の飲食費は経費として扱い課税対象外になる。ここが線引きのポイントなのだ。
「5千円ねえ。少ないのじゃないのか?飲食費は高くなっているし、コロナ禍以降接待控えがつづいているし、もっと飲み食いして飲食業界を助けようじゃないか。上限を引き上げれば法人税の負担軽減にもなる。やろうぜ」
と言ったかどうかは知らないけれど、政府・与党は非課税枠の引き上げ調整に入ったらしい。
いいことだ。食材は2割、燃料費、電気代、それにお店の人件費も上がっている。そんななか、厚労省と経産省は線引きを1万円に、日本商工会議所はなんと2万円への引き上げを要望しているという。
2万円ねえ。何を飲み食いすればふつうの飲食店で2万円になるのだろう。役人と経営者はちがうねえ。高級食材と銘酒、まさか、接待料も入っている?そんな高級接待ができるくらいなら、税金をはらっても余裕があるだろう。
7ー8千円がいいところだろうか。5千円の5割増し。これだともう少し「いい」ところで飲めるかな。いや、今の5千円のままでいいから、仲間内での飲み会(どうせ仕事の話になるのだから、打合せ会という名前にして)も非課税扱いにしてくれれば、会社も認めてくれるかもしれないのに。