清水の舞台から飛びおりる
就職内定をもらったら、入社前までに「仕事を体験したい」とおもっている、来春卒業予定の大学生へのアンケートで91%がこう回答したそうだ。仕事とのミスマッチを防ぎたいというのが理由らしい。そんな?!、もしマッチしないと思ったらどうするんだろうと余計な心配をしてしまいます。
就職先は人生の重要な選択肢のひとつです。できるだけ多くの情報をあつめて最善の決定をする、当然のことでしょう。内定先がいくつかあって、この先は売り手選択だというならわかります。もし、ひとつしかなくて、こんな仕事は自分と合わないとおもったら、やめるのでしょうか。
転職もふつうになってきました。副業をしながらチャンスをうかがう、なんてこともできそうな時代なのに、こんなアンケート結果は意外でした。
わたしごとで恐縮ですが、内定をもらったら就職活動はそこでおしまい。仕事が自分に合うか合わないか、わかりません。そんなことは会社に入ってみないとわからない。卒論はあるけれど、残り少ない学生生活を楽しまなきゃ、と思ったものです。そう、「清水の舞台から飛びおりる」みたいな「えーい、ままよ!運を天に!」的な選択だった。情報をえるチャンスと量が今とは違ったのでしょうね。
「清水の舞台から飛びおりる」
江戸時代には、飛びおりた人が234人もいたという記録がある(成就院日記)。それによると若者(10-20代)が約半分で、なかには80歳の人もいたそうな。女性が70%で多くは「願かけ」だったという。12m、4階の高さからの生存率は85%だったそうです。
さて、来春就職する学生さん、仕事がマッチするのは85%より上でしょうか、それとも。