デボネアの再来
三菱自動車にかつて「デボネア」という高級車があったのをご存知だろうか。走るシーラカンスと呼ばれた初代モデルは、前の東京オリンピックの年、1964年にデビューした。残念なことに、その後も三菱グループの社用車以外にはほとんど乗る人もなく、淘汰された。
三菱自動車は、三菱UFJ銀行の顧客120万社を対象に、EV車を売り込むという。「ミニキャブ・ミーブ」と「eKクロス」、商用バンと軽自動車だ。
いい迷惑ですよねえ。
いくら、その銀行から融資を受けているといっても、CO2排ガスゼロといっても。自分ちのクルマくらいは自分で選びたい。乗りたくもないクルマを買わされ、お仕着せのように使えという、ごめんですね。
というのも、ずいぶん前ですが、会社の営業車をえらぶとき、取引先の強い意向があって三菱車をリースした。もとは戦車を作っている会社だから、丈夫なのはいいのだが、ゴロゴロというエンジン音のうるささ、加速と乗り心地の悪さにへきえきしたものだった。
今回のふたつのEV車はどんな乗り心地なのかは、知りません。
でも、やめたほうがいい、コネと伝手にたよった販売は。消費者の評価じゃないところでクルマの価値がきまってしまう。内弁慶な世界はダメ、外での勝負があってこそ「e」クルマになる。
三菱自動車、三菱UFJ銀行のみなさん。デボネアを思い出しましょうよ。