抗原検査キットに「悪魔の証明」は求めない
家人が、熱があるという。昨日からで、37.5℃より下がらないし、セキもでてる。まさか?彼女は勤めはないので、この時期外に出るのは買い物くらい。じゃあ持ち込んだのはわたしか?
わたしは1ヶ月ほど前にモデルナ2回目をすませた。家人は地元で1回目を打ったあと、2回目が目前。でもワクチンを打ったからといって感染しないわけではない。デルタ型の感染爆発でいつどこで罹っても不思議はない状況です。
すぐに発熱外来に連れて行こうかとも思ったのですが、その前に抗原検査キットで確認してみるかと。近所のドラッグストアに電話して買いに走ったら、ふつうに陳列していた。買う人も多いみたいだ。
そういえば、先日、京都の自治体が帰省者に配った検査キット、中国製で未承認だったので弁明をしたというのを思い出した。目の前の3980円の箱を手にとって見ると、「研究用」、なんだこれも未承認か(あとで調べると、市販品に国の承認キットはないらしい)。
抗原検査キットは、たしか、陰性の判定精度が問題だったはず。陽性は、それより確度が高いだろうと思い、また大手のドラッグが扱っているのだから少しは信用できるかと買って帰り、家人の唾液を検査した。
結果は「陰性」、まあ、明らかな「陽性」ではないということで、しばらく様子見することにしました。安心はしないけれど、大きな落胆はない。家人は風邪薬を飲んでベッドへ戻りました。
翌朝、熱が下がり食欲も少しは戻って、予定通りワクチン2回目に。そのとき計った体温は35.8℃、ただの寝冷えだったということでしょうか。
「○○が存在しないこと」を証明するのは不可能に近い、これは「悪魔の証明」といわれます。
市販の抗原検査キットが、いくら検出精度を高めたといっても「陰性」の確定判断は無理でしょう。だって、検査するのが素人ですから、そこは求めない。せめて、「陽性」確定くらいはできればいいのですが。
ご参考:もういちど、抗原検査キットの説明書きを読み直してみました。当たり前ですよね。どんな検査にも100%精度はありませんし、検査手順ややりかたで大きく振れるものです。こういうものだと思っての使いようです。
①本製品は検査した時点で新型コロナウイルス抗原(SARS-Cov-2)の有無を検出します。
②本製品は確定診断ではない簡易検査として使用することを目的としております。③検体の量が少ない場合や正しい検体採取がおこなわれていない場合は、正確な検査結果が得られない可能性がありますのでご注意ください。
④また、テストカセット及び専用試薬の性能(感度、特異度)は高水準ではありますが100%ではありませんのでご注意ください。
⑤本キットおよび付属品は、医療機器ではなく研究用製品となります。
本製品は、医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品ではありません