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8年ぶりのボーナス

夏のボーナスの支給額は、昨年より6千円増で58万6千円だという(日本生命保険が契約者にアンケートした結果)。多いか少ないかは別として、ボーナスをもらえることは、ありがたいことだ。

以前勤めていた会社のボーナス支給はこんな感じだった。12月決算の業績について、売上と営業利益をそれぞれ予算比、前年比で吟味し支給総額を決める。個々には目標と実績を比べて数値化し、それに部門ごとの業績評価を加味する。支給総額が決まっているから、個々の積み上げでは乖離が出る。評定会議をして全社タテにヨコにと調整が必要になる。

人事部門、いや、社長からの最終結果が出て、6月と12月の2回に分けてボーナスが支給されることになる。が、その前に評定結果を個々にフィードバックして話合う。

評価が上がった人、下がった人。本人の予想よりも上がっていない、下がりすぎ、人それぞれだ。出来たところ、頑張ってほしいところ、管理職の説明に納得できればよいが、不満は残る。

他部門から異動してきた人は、上司が変われば、それまでの評価軸と違う場合がある。説明しても相容れず、お互いに平行線をたどることもある。評定会議で決まったことだから、曲げるわけにもいかない。最後は「まあ、一杯飲みながらにしようか」と延長戦になったこともある。

決算が終わった1月末から3月まで、「58万6千円」を支給するために多大な時間を割く。無駄とは言わないまでも、非効率な仕事と言わざるをえない。

一方、ボーナスをもらっても、給与の一部だから生活費の穴埋めに消えてしまうことも多い。だったら、いっそのこと、年俸制にしてしまえばいいのじゃないか。

3月まで勤めていた会社は年俸制だった。12で割って、毎月一定額の給与支給だ。この時期、ボーナスが増えたの、減ったのとメディアが伝えても、どこ吹く風だった。

この4月から今のアルバイト勤務にかわった。そして7月、なんとボーナスが出たのだ。スズメの涙ほどの金額だけれど、8年ぶりのボーナスだった。

ボーナス支給か年俸制か。トータルの支給額は変わらないとわかってはいるけれど、年に2回の臨時給与は、スズメの涙でも得した気分になる。