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鉛筆の濃さ

小学生の筆箱をのぞいてみた。鉛筆、消しゴム、青と赤の鉛筆、それに、定規が入っている。鉛筆は2B、だれのを見ても、みんな2Bだ。6本きれいに削って並んでいる。

思い出せないなあ、小学生の頃の鉛筆の濃さ(硬さ)。HBだったのじゃないかしら。もしくはB。2Bのような濃いのは使っただろうか。

いまの小学生が2Bの鉛筆を使う理由として、具体的な数値はわからないが、子供たちの筆圧が低下しているらしく、やわらかい2Bを入学時に指定する学校が増えているからという。高学年になってもそのまま使い続けているようだ。

小学生のノートにはマス目がある。1㎝四方くらいの大きさだ。マス目にきちんと字を書けば当然大きな字になる。HBだと線が細くて頼りなく見えるかもしれない。ノートを見ると、2Bだと太く力強い。ふぞろいの字は一生懸命さを感じる。

筆箱のなかに入っている消しゴムは大きい。子どもは書いては消し、消しては書くから消しゴムの消費量も大きい。消される鉛筆の文字は2Bのように濃い方が、跡が残りにくい。一字一字ていねいに力を込めて書くから、HBだと文字を書いたところが、紙がへこんで消しても跡が残るかもしれない。

今、鉛筆はつかわない。中学生の頃に卒業しシャーペンになった。0.5㎜、HB。長年使い続けたが、いつの頃からか、HBがBになり、2Bになった。それでもたよりないので、太さを0.7と0.9mmに変えた。キーボード書きのおかげで筆圧が弱くなったのかもしれない。

最近は、「大人の鉛筆」を愛用している。ノック式で太い芯が出てくる。そう、鉛筆と同じ太さだ。そして、濃さは2B。小学生に戻った。