コンビニの無人化、店員さんと会話ができる店のほうがずっといい
「現金ですか、カードですか」「ポイントカードはお持ちですか」「レジ袋はどうされますか」
これ以外の言葉は聞かない。カードやスマホを見せればこちらも一言もしゃべらなくてよい。もちろん、セルフレジだと無言。「これどうするんだ」というトシヨリの独り言を除けばですが。
ファミリーマートが無人店舗化をすすめるという。AIカメラやセンサーを駆使し、支払いが終わらなければゲートが開かず外に出られないらしい。客も、商品の補充が仕事の店員さんも、会話がいらない。
昔からのお店が数少なくなり、スーパーやコンビニが小売りの主役。コンビニが先のとおりなら、スーパーだって同じようなものだ。てきぱきとレジ打ちをしてくれる店員さん、その列を選んで並ぶこともなくなるかもしれない。
つまんないですね。
棚に並んでいる現品をみてカゴにいれる、目的のモノがなければ問うことも、いつ入るのかと聞くこともない。黙って入って、なければ買わずに黙って出ていく。店員さんがいれば目を見て、黙ってポケットになんか入れてないぞと顔で言う、変に疑われたら嫌だとトシヨリは気にします。あ、そうか。誰もいないんだ。
家近くのコンビニ、出勤時も在宅の散歩時も毎朝その店で新聞を買う。その時間帯は店員さんが5人のシフト制、いつしか顔なじみになり、おはよう挨拶をするようになった。すいているときは短い立ち話も。新聞しか買わないのだが、行きつけのなじみの店をもったようないい気分です。
今朝、いつもの時間なのに誰もいなかった。奥の倉庫の扉を開け、トイレも確かめた。困りました。この店にはセルフレジがないのです。電車の時間もあって待てず、しかたなく新聞をもとに戻して店を出た。次のシフトの日に声掛けするつもりです、こんな人もいるよと。でも本当はセルフレジは要らないんだけれど。