「番頭はんと丁稚どん」式はジョブ型の働き方へ変われるか(2)
「番頭さん」
以前はオーナーに代わって店や会社をになう要の人。今もその役割を果たしている人は多くいらっしゃいますが、「番頭」と呼ばれることは聞きません。ところが、トヨタに「番頭さん」ができました。
社長の豊田章男さんのインタビュー(東京新聞、2020.07.07)を引用します。
『私は社長を11年やり、年齢も64歳。そうすると、私に意見する人は減ってきます。番頭とおやじは年も経験も上。それが社長と副社長ではだめ。自然な感覚で物を言える関係を大事にする気持ちの表れです。
番頭とおやじは自分の鏡だと思います。2人には失礼かもしれませんが、自分がこうだから、そういう人が付いてきてくれている。(その関係性を)みんなが理解してくれると、面白い大企業になると思います。』
名刺にも「番頭」とタイトルがついているようです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/40317
小林耕二氏、章男社長が会社に入ったときの上司であり、御曹司を厳しく育てたという。まさに番頭の名にふさわしい人なんでしょうね。
そんなトヨタも組織改革をおこなって、仕事を肩書ではなく役割で位置づけ、適材適所で処遇するとういう方針を出しています。
現場における仕事のプロを育成し、責任をもった仕事ができる人を育成するということでしょう。
でも、これはジョブ型の仕事に切替えるということとは違うようです。