「のりしろ」があるコンサバティブな予算数字
部門業績と個人、どちらも予算との比較で成績が決まります。だから今年の見込みはなるべく小さく、そして来年度予算も。どうしても数字にバイアスがかかります。経理部門とのせめぎあいの毎日です。
彼ら、予算をとりまとめる方、が困るのは、予算策定したあとで今年度の確定値が見込みより増えることです。下手をするとマイナス予算になりかねません。
第5波がピークアウトしたといっても、またいつ再発するやもしれず。原油価格が80ドルを超えて高値推移、半導体不足もまだはっきりとした目途がたってませんし、自動車生産も大きく落ち込んだ。 こんなときはコンサバティブな見方になりますよね。
しばらく前に予算原案はつくり終えてます。それをいじりたくはありませんし、上乗せするアイディアも今年は出し尽くした。先月出した見込数字を変えればロジックがあわなくなる。
見込数字の精度を上げろと、先ほど経理部門からメールが来ました。
そうなんです。各部門とも10月の数字が見込みより上振れしたからです。でも毎年のことですからおたがいにわかっているのです。着地はたぶんこうなります。
見込数字はかえない(〇営業)
予算上方修正圧力に顔をたてる(〇経理)
①新規隠し玉を追加する(X残念ながら今年はない)
②単価を修正する(〇原料価格の先行きは不透明)
これでソフトランディングです。
「のりしろ」があるコンサバ数字、これが予算づくりの基本です。