メイソンは、リボルバー式のグリップをバーナードに握らせた。受けとる手は微かに震えていた。
「こいつビビってんぜ。何ならアシェル、先に行くか?」
ブライアントは、せせら笑いながら、丸っこいパイプに急いで火を点けていた。
「いや、やるに決まってんだろ。何で俺が見習いより後なんだよ。俺に勇気がないってのか?」
バーナードは弾倉に弾が入っていることを撃鉄の脇から確かめると、上着の中にそれを突っ込んだ。
「タコ踊りする奴に持たせたら、弾がどこに行くか分かんねえからな。おい、これを吸っていけ」
ブライアントは、煙がちらちらと立つパイプを勧めていた。
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