「本当らしいですか?」
ゲイルさんは、首を振った。彼だって情報源に直接触れているわけではないのだ。
「だから、長期の勤務の前に、君とメリンダを会わせてあげたかった。特にメリンダは君に謝りたいという思いが募っていたようだったから、それを叶えてやりたかったんだ。君も意識しているだろうが、原潜に限らず私たちのような仕事は、必ず生きて帰れるという保証はないからね」
彼は、やれやれと言った調子で首の骨を鳴らした。
「すみません。本来ならゲイルさんとは関係のない事なのに……」
僕は謝罪を口にした。
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