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水深800メートルのシューベルト|第345話

「おい、あんな岩場のごつごつした海で泳いだのか? 危ないな。しかも、君、海の匂いがするぜ。まさか服のまま泳いだんじゃないだろうな?」
 ナージフさんは、口元を上げて呆れたような顔をして、言い添えた。


「で、水泳は簡単だったか? 誰かに教わったのかい?」
 僕は海に投げ込まれて、ロープで引き上げられた話をした。彼は、それを聞いて苦々しい顔をした。


「……、まったく、君の友だちは危なっかしい遊び方をするもんだな」
「いきなり、海軍の水泳訓練だと言って……」
 メイソンと親しい彼に言っても仕方がないと思い、口をつぐんだ。

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