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エポックメイキングについて考えてみた①天下泰平と活人剣

みなさん、こんにちは。王子かわはし事務所の川橋です。
今日は「エポックメイキング」をテーマに、剣術の世界で起こった大きな発想の転換についてお話ししたいと思います。
昔の人たちが“常識”を覆す瞬間って、すごくワクワクしませんか? 今回は「殺人剣から活人剣へ」をテーマに、時代をガラッと変える“ハッ”とした発想転換があったんだな、と感じた内容をお伝えします。

そもそも「エポックメイキング」って?

「エポックメイキング」とは、いわゆる「時代を画する」「画期的な」出来事や発想を指す言葉です。たとえば、新技術の登場で人々の生活が一変したり、新しい考え方が広がって世の常識がガラリと変わったりするような瞬間。その“ハッ”とする気づきが、次の大きな一歩を生み出すわけですね。発見が時代を動かすのか、時代が発見を促すのか、興味深いところです。

戦国時代の“殺人剣”が当たり前

まずは時代背景。戦国時代といえば合戦が絶えず、武士にとっては「どう斬って勝つか」が最優先。
まさに“殺人剣”が主役で、「剣術=相手を倒すための技」だったわけです。命がけの世界ですから、それが当たり前といえば当たり前ですよね。だって、自分を守るためにも殺意をむき出しにした相手を倒さないとダメなわけですから。しかし、ここで思い切り発想を変えたのが、江戸時代の「殺人剣から活人剣へ」という流れです。

「活人剣」ってどんな発想?

“人を斬るための剣”から“人を活かすための剣”へ──この発想がすでにエポックメイキング。世の中が平和になるにつれて「刀は命を奪うだけが役目ではない。むしろ自分や他人を生かすために使うのだ」という考え方が広がったのです。たとえば、

  • 争いを避けるための剣:抜かなくて済むならそれが一番。最終手段としての剣。

  • 精神修養の道具:刀を通じて自分を律する、礼を重んじる。

  • 武士としての在り方:真に強い人間はむやみに人を傷つけない。

今まで「斬るのが剣の本分」であった常識が一気に変わって、「斬らずに済む道こそが極意」とまで言われるようになったわけですから、歴史的に見てもめちゃくちゃ画期的ですよね。

エポックメイキングを生む“ハッ”の瞬間

ビジネスでもそうですが、何かをガラッと変える“エポックメイキング”って、「当たり前」だと思っていた部分からパッと視点が変わる瞬間に生まれることが多いですよね。戦国時代から江戸時代へ移った時の剣術も、それまでの常識(敵を倒すことが第一)を思い切って再定義したことが大きな鍵でした。

  • 常識の再定義:「剣は人を斬るもの」→「剣は人を生かすもの」

  • 時代背景の変化:戦の世→平和な時代、社会情勢の変化が大きな発想転換を後押し

  • 定義の広がり:ただの技術論だけでなく、禅や儒教、武士道などの精神面が深く関わる

こういう要素が絡み合って、新しい考え方がグッと世の中に浸透していくんです。ここだけでも当時としてはおそらく衝撃的で、ここでわたしが仮にサムライだったとしたら、「え、刀は斬るためのものじゃないの?」と戸惑っていたこと間違いありません。

まとめ:エポックメイキングは常識を覆すところから

「殺人剣から活人剣へ」の流れは、まさにエポックメイキングな転換だといえます。人を殺傷する技術がなぜか逆方向の「相手を生かす技術」になり、そこに精神性や哲学的要素がどんどん加わって、現代につながる武士道という日本独自の文化をさらに洗練させ、剣術が存続していきました。
こういった歴史的な例をみると、わたしたちも日々「常識だと思いこんでいること」ほど一度疑ってみるのは大切だな、と思います。経営にせよ、ITにせよ、人間関係にせよ、もしかすると大きな“ハッ”や“気づき”があって、新しい未来を切り開くアイデアが出てくるかもしれませんよね。

以上、「戦国の殺人剣から活人剣への転換」に見るエポックメイキングの話でした。わたしも一度でいいから、こんなふうに「時代を画する」ようなアイデアを思いついて実行しみたいものです。では、今日はこのへんで。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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