見出し画像

宿泊施設のお部屋掃除問題

宿泊施設のお部屋掃除についていろいろ取材し始めてようやくいろんなことが分かってきました。

結論から言うと、一番の解決策は、一律どの宿泊施設も5000円は値上ですかね。そうすれば少しはいろんな問題が解決されます。

とにかく外注でホテルに入っている掃除業者は儲からないらしいです。皆さんもお気づきだとは思いますが、ビジネスホテルのシャンプーは以前、バスルームについているボトルタイプのものだったのが、今は小さな小瓶のオリジナルものだったりします。ボトルタイプのものだったらやることなかったのに、小瓶タイプだと、量を確かめたり、向きを考えたり、置き方も指定されていたりやることが増えたのです。それでもお掃除代金は変わらないのがほとんどです。ホテル側にも余裕がないのです。

それと驚いたのは、ホテルのお部屋掃除などの行政の管轄は、厚生労働省みたいです。てっきり国交省とかと思っていました。そのため、老人ホームなどのお掃除の方がランクが上で、ホテルなどは下の方らしいです。

宿泊施設のお部屋掃除は、日本の文化の1つでもあり、強みでもあります。なので、適切な教育が必要になります。そのための予算がやはり必要なのです。現場の人のお話を聞くと、先の教育のことを考える余裕はなく、
今日のお部屋を掃除するので精一杯のようです。

それでなんとかお掃除が回っていると、オーナーはこれでいいと思っています。適切に計算すると、人が10人以上足りませんということもしばしばあるそうです。

こんなギリギリの状態でやっていると、やはりクレームも増えてきます。それをホテル側はお掃除業者のリーダーにフィードバックします。リーダーが現場のスタッフに話すと、不平不満が出て辞めてしまいます。板挟みになったリーダーも精神的につらくなりやめてしまいます。人が集まらないのではなく、離職率が高過ぎる現場なのです。

これからラグジュエリーホテルがバンバン建つと言われています。そのニュースを見るたびに、お部屋掃除業界の人は、「どこが掃除するんだろうね」と疑問に思っているそうです。高級ホテルは、11時以降にならないと掃除をしてはいけいないなど、厳しいルールがあります。朝早くチェックアウトしたからといって掃除を始めてはいけないんです。これでは人が倍いないと、15時のチェックイン時間までは掃除は到底終わりません。夜勤明けのフロントスタッフがそのまま残り、ベッドメイクをすることだってありえます。

このように過酷な状況でも、ホテルスタッフに支払われる給与は高いものではありません。外注お掃除業者に支払われる費用ももちろん高くなりません。なんなら経費削減の対象になります。

ということで、宿泊費をあげ、まずはビジネスに見合った予算をキープしないと今後、本当に破綻してしまいます。特に地方は大変なことになります。
正直、日本人客は5000円の値上がりは厳しいですが、外国人客はそんなに影響はないかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!