オーダーの試作①ミニミニトート 荒裁ち~本裁ち~ヘリ漉き~芯材貼り~ライン引き
本日よりオーダー品づくりをします。
テーマは、ミニミニトートバッグ。
B6サイズのノートや、長財布が入る小さめなバッグです。
まずは、表の革の色をご指定いただき、形や構造のイメージを伝えてもらいました。
(雑誌等の)チラシの写真を参考にしてくれたようです。
サイズは、23×15×5cm(外寸)
フタはなし、マグネット留め具を付ける。
ハンドルは丸持ち手で短めの細め。
裏地は革(色はおまかせ)。
ロゴマークは表の見える箇所に。
という内容でした。
手渡してくれたチラシの切り抜きに載っているトートバッグの写真をもとにイメージ図を書き、設計図を書きます。
それにサイズを書き入れ、それを展開して縫い代などのサイズを加えたものが型紙になります。
型紙づくりに加え、革の準備もしました。
ちなみに、ご希望の革は紫のシボ革という珍しい色の革なので、革専門店から取り寄せることにしました。
ここまでが今週はじめ~前日までの準備です。
本日はここから下の内容です。
本番用の革は到着済みですが、型紙がイメージ通りに形になるかは未確認なので、
試作します。
1.荒裁ち
型紙をもとに荒裁ち。
裏地となる豚革は、ライニングと呼ばれるもので、普段は靴の裏地に使われるような薄手(0.5~0.8mm)の革です。もちろん、カバンの裏地にも使えます。
ハンドルの中に入れる芯材は、手元にちょうど良いものがなかったので、分厚い革で自作。
「丸手芯」という綿ひもが束になった芯も販売されていて、持ってはいるのですが、太いものしかなかったので、それは採用せず、細い持ち手に合わせて芯も細く(6mm)しました。
2.本裁ち
表の革を先に本裁ち。
ハンドルの芯材は、2枚で1パーツにしたので、貼り合わせて、ヘリ落とししています。
3.ヘリ漉き・ベタ漉き
胴や横壁はヘリ漉き。
マグネットの土台や玉縁、ハンドルの根元はベタ漉き。
4.芯材貼り
裏地も革にするため、胴の壁となる箇所には芯材を付けないこととし、底になるところだけのり付きスライザー(0.3mm)を貼りました。
5.ライン引き
ヘリ返したり、裏地を貼ったりするときには、あとで見えなくなる床面にラインや目印を書いておきます。
「19」はヘリ返す範囲。
「6」はヘリ返す範囲の6mm上に裏地革の端を合わせて貼るという意味です。
今回は布を使わずに、革のみで作るので、厚さ調節がシビアです。
普段は、もともと薄い(1.0mm未満)裏地を漉いて貼ったことはないのですが、縫い代が何重にもなることを考慮して、表の革も裏の革も両方漉いています。
手縫いなので、強引に縫えないことはないのですが、少しでも負担を減らしたいし、出来栄えをきれいにさせたかったからです。
内縫いの袋物は、縫い代が薄いほどきれいに出来上がりやすいんですよね。
革が負担なくきれいにひっくり返ってくれるおかげだと思うんですが。
今日の作業はここまで。
今回も読んでいただきありがとうございました。
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基本的には、早くて1週間、遅くとも1ヶ月で完成します。
下記ネットショップで販売、オーダー受付をしています。
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