オーダー品づくり⑨【通帳⑤】 仕上げのコバ処理
通帳ケースの組み立て・縫製が終わったので、最後の仕上げのコバ処理です。
コバ処理の順番は以下の通り(私が思いついた順序です)
1.外周のヤスリがけ(ミニルーターで320番ヤスリ)
2.フチ捻(1.5mmか2.0mm)
3.ヘリ落とし(薄いところは0番、やや厚めのところは1番)
4.トコプロを塗り、スリック(こする)
5.目止めを塗り、コバを固める【30分以上乾燥】
6.320番ヤスリ
7.トコプロを塗り、スリック
8.目止めを塗り、コバを固める【30分以上乾燥】
9.400番ヤスリ
10.トコプロを塗り、スリック
11.目止めを塗り、コバを固める【30分以上乾燥】
12.樹脂系顔料コバ剤を塗る【1回目・30分以上乾燥】
13.樹脂系顔料コバ剤を塗る【2回目・30分以上乾燥】
14.目止めを塗りコバ剤の厚みを増加させる
15.400番か800番のヤスリで凹凸を削る
16.トコプロを塗り、スリック
17.樹脂系顔料コバ剤を塗る【3回目・30分以上乾燥】
18.樹脂系顔料コバ剤を塗る【4回目・30分以上乾燥】
19.凹凸がないことを手と目で確認し、コバ処理を終了するかを決める
凹凸が残っていれば、ヤスリがけと塗りの繰り返し
これは一つの方法です。
こういうやり方もあるという程度で、まったく同じくする必要はありませんからね。
自分で思いついた方法を繰り返したり、試行錯誤したりした方が確実性は上がりますので。
工程18が終わったところ
写真では凹凸が見えにくいが、ルーペメガネ等を使うとまだ残っている
工程18が終わったところ
手触りに凹凸は感じないが、目視では凹凸がある
改めて工程を書き出していくと、1作品のコバ処理に優に4時間はかかります。
凹凸の有無次第では、1日では終わらないことがしばしば。
なので、同時に2,3個作品を作らないと大変効率が悪いですね。
これがヌメ革なら処理する時間が短く済むので、レザークラフトではできるだけヌメ革を使う方が有利なんですね。
もちろん、コバ処理をしないで完成とすることもあるので、すべての作品でここまで時間が増加することはないです。
一番時間がかかるコバ処理をできるだけ省く方法としては、
小物なら、
コバ磨きではなく、ヘリ返しをする
カバンなら、
外縫いではなく、内縫いにする
という工夫があります。
どうしてもコバ磨きが必要なパーツはまとめて作る
というのもいい方法だと思います。
時間が短縮できればたくさん作れるのは単純ですが、準備が大変。
作る順序も考えていったり、同じ形のものは抜型を用意したりと、工夫すべき点はたくさんありますね。
そのノウハウを考えるのも独学な私は楽しいです。
それでは、完成版は次回紹介させていただきますね。
今回も読んでいただきありがとうございました。
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