ポップコーンはハッピーの側にある
パソコンの前に座って「どんなネタで書こうかなー」とセブンのコーヒーを飲みながら考えていた。
鼻先がかゆくなったから手でこするとフワッとポップコーンのにおいがした。さっきまでつまんでいたわけでもない。ポップコーンなんて『メアリと魔女の花』を映画館で観ながら食べて以来口にしていない。
なのになんでだ。手からポップコーン臭がするぞ。コーヒーか?実はコーヒーが原因か?コーヒーの匂いと体臭(手汗)が混ざるとポップコーンのにおいになるのでしょうか。
まるで「牛乳がチーズになっていた!」みたいな偶然に遭遇してしまい変に動揺している。
動揺しすぎて「これは天啓だ。神がポップコーンについての記事を書けと命じているのだ!」と解釈したため全力でポップコーンとの接点を考えてみた。
最初に思い出したのはゲームセンターとかにあるポップコーンの販売機。アンパンマンの形だったりキティーちゃんやハットリくんのもあった記憶がある。
小さい頃、父が出かけるのについていくとゲームセンターにこっそり連れて行ってくれて販売機のポップコーンを買ってくれた。出てくるポップコーンはカラフルで大きいカップに入っている。子どものハートを射抜く要素がギッシリで俺もそれに射抜かれた1人だ。
ポップコーンを一緒に食べながら他のゲームで少しだけ遊ぶひとときが好きだった。何のゲームをやったかはすっかり記憶から抜けているけど。
あとね、デートの時に食べたなぁ。
高3で初めてできた彼女とディズニーシーに行った時。その時に首からさげられる容器に入ったポップコーンをお揃いで買った。
違う味を買えばよかったのに2人ともキャラメル味を買って「違う味買うべきだったね」と笑いあったっけ。懐かしい。
他にも大晦日に友人と集まる時はポップコーンの山盛りがデフォルトだったし、寝てる友達の口の中に気付かれないようにポップコーンを入れる雅な遊びもした。
こうやって考えてみるとポップコーンが側にある記憶はぜんぶハッピーなことだった。思い出してニヤッとしたりほっこりしたりすることに寄り添っていた。
ポップコーンって幸せの呼び水のような食べ物だな。名前自体なんとなくご機嫌な感じするもんね。意味もなくマラカスを振って振りすぎて壊してそうな感じするもんね。
今、手のにおいを確認したらもうポップコーン臭が消えていた。一体あのにおいは何だったのでしょうか。