紙とペンと心
映画が観たくなりツタヤで二作借りてきた。
『INTO THE WILD』と『ポンヌフの恋人』。
『INTO THE WILD』は20代の半ばに腐る程みた。本当に腐る程。それくらい衝撃的な内容だった。生きることとか幸せとか自分の可能性とか。普段なかなか考えないようなことを考えるキッカケをくれるいい映画。
映画をみたい時って決まって気持ちの棚卸しをしたい時なのだ。俺は。
2日前くらいから元気が出なくて。それが周りを心配させて更に自分を責めて、、という悪循環に陥っていたから「これはいかん!映画みっぺ!」と映画に頼ることにした。映画は優しい。
映画をみると気持ちがマッサージされる。これが考える余白を作ってくれるのだ。気持ちに余裕ができるとムクムクと内からパワーが湧いて来る。それの受け皿は何か?
紙とペン。
A4のコピー用紙と書きやすいペン。用意するのはこれだけ。RollbahnのノートとMontblancのペンのようなインテリ度高めのやつでも可。
で、そのムクムク来たやつを紙にダーーーッと書く。書く。書く。突き抜けるエモさで書きまくる。
書く内容は理路整然としてなくていい。頭に浮かんだ言葉をそっくりそのままペン先に伝達するイメージで。
最初は難しい。でもやっていくうちに心と体のクラッチが見事なほどガッチリ繋がる瞬間がくる。そうするとペンが止まらなくなるし「俺こんなこと考えてたのか!」って事を書き出してたりするから驚く。
これを一通りやると気持ちが前向きになっている。まるで脱皮したみたいに。
井上ひさしさんの本にこんな事が書いてあった。
自分が悩みごとやさまざまなことで追い詰められた時、言葉がいちばん、役に立つのです。
言葉で切り抜けていくしかないのです。
文章を書く、ということは、考えていく、ということなんですね。
「こまった、こまった」という所から、考えながら書きながら、抜け出していく。
「文章を書く、ということは、考えていく、ということ」。俺はこれをやっていたんだなぁと。
困難な状態を自分の頭で考えて切り抜けていく。すると自分がそれまでよりも逞しく思えて好きになる。自分の可能性をそれまでよりも強く信じることができて好きになる。
この効果を得るのに必要なのが紙とペンだけ。
悩んでいる人はぜひともやってみてほしい。