センスない奴は全員ローセンシにしろ
いきなり挑発的なタイトルで申し訳ありません。かく言う私もセンスがない部類の人間に入るので、その分なぜ自分が上手くいかないのかに対してあれこれ理屈をこねてきました。その結果の一端をここに書き留めておきたいと思った次第です。
1.ハイセンシの難しさの"本質"
一般的にハイセンシは難しく、感度が低くなればなるほど扱いやすくなる傾向があります(ただし、下げすぎると別の難しさが出てきます)。この難しさの原因の一つは、ハイセンシが微細な手の動きを拾ってしまうことにあります。しかし、私は高感度の難しさのもう一つの理由として、敵の動きの相対的な速さを考えてみたいと思います。
2.感度がゲームスピードを決定する
FPSはその名の通り、一人称視点のゲームであり、クロスヘアの動きは視点の動きに直結します。言い換えれば、視点移動の速さは感度とイコールです。つまり、感度が高い=視点移動が速い=ゲームスピードそのものが速い、ということになります。Kovaakをお持ちの方は、いつもより感度を下げてプレイしてみてください。トラッキングできるかどうかに関わらず、ボットの動きが普段よりもはっきりとわかるようになるのが実感できると思います。
ここに、タイトルの「センスない奴は全員ローセンシにしろ」の要諦があります。ここで言うセンスとはいわゆる反射神経や動体視力といったもので、後天的な努力で鍛えるのが難しい領域を指します。
センスが人並みかつハイセンシを使っているA君のトラッキングにおけるシチュエーションを考えてみましょう。A君はレレレ(ストレイフ)する敵に狙いを定め、トラッキングを実行します。右方向に移動する敵をクロスヘアで追い、次の瞬間敵は左に動きます。この時A君のクロスヘア(=視点)はまだ敵の右側にあります。よって慌てて左に戻しますが、ハイセンシなのでクロスヘアは敵を通り過ぎ、敵の左側の空間を撃つことになります。そしてさらに、今度は右側に戻そうとしますが、この瞬間にも敵は動き続けており、またハイセンシによる相対的な速度増加も相まってさらにクロスヘアは右側にズレます。
これを繰り返してしまうのが、レレレを追えないパターンの最も一般的なシチュエーションです。要するに視点移動が速すぎるため、敵の速度が倍加したように感じるわけです。
次にセンスが人並み、かつローセンシを使っているB君のシチュエーションを考えてみます。敵が右移動から左移動に切り返す瞬間、B君は敵の右側にあった視点を左に引き戻します。この時、B君が認識している・いないに関わらず、B君の視点はまだ敵の右側(若しくは敵の近く)にあります。同じ進行方向の場合、速度は相対的に遅くなるため、B君は敵の次の動きを見てから判断することができます。そのため、次のトラッキングの動作で敵を追うことができるのです。
これはあくまで理想的な一例で、実際にはトラッキングが遅すぎてそもそも追い付けない、といったケースも十分に考えられますが、視点移動の速さ(感度の高さ)によるトラッキングの不具合のモデルケースとして考えていただければ、賛同する・しないに関わらずこの理屈を理解していただけるんではないかと思います。
3.先入観を捨てろ
感度に関する動画を見ると、「感度は一度の動きで180°振り向けるようにする」とかいわゆるPSAメソッドを使ったものが多く見受けられます。私が言いたいのはあくまでこれらを否定するわけではなく、これらの決め方にとらわれ過ぎないで欲しいということです。現実には180°振り向いて敵を倒すシチュエーションはそこまで存在しません。PSAで決めた感度もあらゆる距離で通じる万能性は持ち合わせていません。だから例えばマウスを何回も起き直さないと振り向けない感度でもいいんです、PSAでは合わなかった感度でもいいんです。なぜなら本質的に感度の高低は常に精度とスピードのトレードオフの関係にあり、全てを最高の水準でこなせる感度なんてものは初めから存在しないんですから。この先入観を捨てましょう、そして色々なものを試しましょう。以上です。
4.ローセンシの練習法
ローセンシの練習法もおまけ程度に書いておきます。有効なのは射撃訓練場のタイマン、もしくはKovaakを使った練習です。Kovaakに関してはあくまで補助トレーニング程度に考えてほしいので、サクッとやれるプレイリストを共有しておきます。https://twitter.com/sungG0D/status/1452213934740492289?s=20
ここのツリーにぶら下がっているcode:以下を入力することでプレイリストをダウンロードできます。このプレイリストはさまざまな種類のシナリオを一つずつこなしていく形式なので飽きにくく、またボリューム自体も20分ほどで終わります。詳しい解説は作成者の성강맨さんが以下のツイートに載せているので、時間があれば読んでみましょう。韓国語の翻訳サイトはpapagoがおすすめです。
https://twitter.com/sungG0D/status/1453604114349264897?s=20