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健康オタク みつろうに依存する

こんにちは、健康オタクです。
相変わらずみつろうろうそくにハマっています。
暇さえあれば取り憑かれたかのように作っています。初動が熱いタイプです。

とにかくみつろうと戯れていたい。
昔みつろう入りの化粧品でカブれた経験もあるのに。
ひょっとしたらあの時も、みつろう単体は平気だったのかもしれない、化粧品の中の混ぜ物が障ったのかもしれないと、今更気付いたりもしています。

あまりにも執着がひどいので、来世への布石かも! とまで思い込む。
そういえば何処かの遺跡では、黄金の飛行機的なオーパーツが出土していたんだったっけ。虫にも鳥にも似ている出土品なんだっけ。
黄金の虫はきっとミツバチだ。過去の私はソレに乗って、遥か彼方から地球にやってきたのかもしれない。

オタクは妄想の留まる術を持ちません。

村上開新堂のゼリーごっこ


ミツバチ一匹が生涯掛けて集める蜂蜜は、ティスプーンにたったの一杯。
みつろうは巣を作る時にミツバチが身体の中で作る貴重な物質。

折角作らせてもらったろうそくだ。大事に大事に使わなきゃ。形状も災害備蓄も兼ねて半日余裕で保つようにと、自分なりにこだわって……。
けれど当たり前ですが、連日消費していれば、あっという間になくなります。
なんと罪深いことでしょう。



だって、灯していると、呼吸がしやすくて、つい。

みつろうは燃焼時に、汚れた空気を浄化してくれているのでした。空に浮かぶ埃やカビや有害物質を包み込み、多量のマイナスイオンを出してくれるのでした。

更にさらに、空気中に溶け出した成分を吸い込むことで、私たちには良い影響があるという。その成分は花粉由来ビタミンから、ミネラル、アミノ酸酵素にポリフェノールカロチンなどなど、流石のスペシャルラインナップ。
古来から貴人のみ扱っていたというのも納得の、スーパーデリシャス贅沢品です。


果たして私ごときが使ってよいのか。
迷いつつも肺の奥まで空気が入る喜びに触れてしまうと、もう抗えやしないのです。
普段は私の言動をナマ暖かくみている身内まで、ろうそくを消した途端、
「もう少し点けといてよ」
などと言い出します。
心地のよい空間を、誰もが欲しているのでした。

ミツバチさん、素晴らしい資源を有難う御座います。心から感謝申し上げます。
日々重ねる罪の自覚とヘビーユーザーの義務として、ろうそくを最後まで使い切ることに注力します。



みつろうは元々が縦に燃える性質らしく、太さのあるろうそくだと、芯だけが使い切れ、ロウが残ってしまうことがよくあります。
そういったものは勿論リストック。ある程度貯まったら、再びろうそくにしています。
そして時々最後まで、ロウを残さず、綺麗に灯せる時がありました。

ここで私は灯し切る楽しみを知ってしまった。
昨今キャンプが流行っている理由を、インドアの分際で、激しく理解してしまったのでした。


今日も芯の周りが溶けたカルデラ火口のようなみつろうが残りました。

消灯直後のろうそくから燃え滓を取り除き、柔らかいロウをピンセットや指でせっせと集めます。固い部分はドライヤーなどで温めます。

粘土状になったロウを、新しい芯の周りにくっつけます。
再び火を灯します。

ちっこいろうそくのできあがりー


今回は和菓子くらいの大きさになりました。雑にこねて芯に巻いただけなので、でこぼこポコポコ、大きなシュウマイにも見えます。

ヘニョヘニョしながらも健気に燃えてくれる。
可愛いねえ。ニコニコ眺めながらも片手間で用事をしておりますと、座金を使っていないせいか、すぐ転がって火が消えてしまう。

おお。こりゃいかん。慌てて補助に入ります。


分裂したり


しょんぼり倒れるロウをサベレージ。
製作時にカットされた残り芯を使って、再びチビろうそくを製作、着火。

今度は冷凍シュウマイサイズです。
その後また横で他所ごとに没頭していると、みたびフッと暗くなる。

あーれー


また倒れてしまった。再度レスキューに入ります。
小さいせいもあって、あっという間に溶けてしまう。

一皿にまとめましょ


今度はキャラメルサイズになってきた。
可愛らしくて仕方ない。美しいさまを最後まで見届けます。

オレンジの炎を眺めているだけで、どうしてこんなに和むんだろう。



むかし、山奥の親戚の大きな古い家には、使い込まれた囲炉裏がありました。
天井は板を敷いただけで隙間だらけ。
天井裏では明治から昭和の初めまでは、蚕を沢山飼っていたとか。

幼少期の私が登った時には、既に物置きになっていました。しょっちゅう煙で燻されているので黒くなっていて、あかり取りの窓から入る陽の光で埃が舞うのが見えて、静寂の広がる空間で、とてもとても広かった。
吊るされていた狐の皮が怖くて、そちらは見ないようにしていました。

昔の生活に合った、立派な建物でした。囲炉裏の火はいつも美しく、炭も夕焼け色に輝いていました。


今日もどうもありがとう



炎を眺めていると、不思議と、忘れていた記憶が浮かんできたり、周りのひとに助けてもらってきたことに、今更気付いたりします。

神棚や仏壇にお供えする燈明の意味も、なんとなく判ったような気がします。


縦長にも巻いたよ


時間もめちゃくちゃ溶けます。


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