食べられるかではなく、「食べる」一択。
あなたは、朝8時にパンケーキを食べられる胃の持ち主ですか。
答えは、ここ横浜の赤レンガ倉庫にある。
なんときれいな赤レンガ。
パンケーキと検索すると上位に上がってくる、お店。
billsのパンケーキ。
過去何度も、検索し、いつか食べてみたいと胸を膨らませていたが、ついにその機会がやってきた。
前日に桜木町で用事があったため、宿をとり、
翌日にはパンケーキを食べようと決意した。
しかし、行列必死とのこと。
そんなときは、これ。
ネット予約。
さくさくと予約画面にたどり着くも、日曜日のため、朝8時の予約となる。
このとき私は、自分の胃袋との相談を忘れていた。
ま、だいじょぶっしょ!
侮るな、アラフォーの胃力。
みくびるな、早朝のパンケーキ。
いまならハッキリ言える。
つまり冒頭の質問に戻ると私は、
朝8時にパンケーキを食べれる胃は持ち合わせていない。
だが、タイトルの通りだ。
食べるのだ。
これは、決定だ。
何度か、予約キャンセルのページをみていたことは確かだ。
しかし時はやってきた。
朝7時に起き、準備体操をし、とにかくホテルをでて、そのまま赤レンガ倉庫へ歩きだした。
港町よこはま。
朝から、ジョギングしているひと、犬の散歩してるひと、釣りをしているひと、
パンケーキのことだけ考えているわたし。
交差する人生は決して混じるはなく、すれ違うひとは永遠に他人。としか思えない。
なんだよ、おしゃれタウン。
時間までだいぶあったので、うろうろしていると、3、4組の謎の列ができていた。
遠目にそれをみていると、どうやらbillsの列であることを確認。
まだ8時前だぞ!?
こちとら予約をしている人間ではあるが、とりあえずおとなしく並んでみる。
見事にカップルと親子連れで、ひとりでこの列に並ぶのはわたしのみ。
おしゃれタウン。心を無にして列に並び、開店の8時を迎える。
のと同時に、少し離れたところで、ドアが開く。
なんだと!?
我々は店舗の入り口に並んでいたのではなく、ただのテラス席のガラス扉に並んでいたのだった。
先頭のカップルに恨みはない…。そのガラス扉に、店の張り紙がされており、席に通されたあとも、そこから入ってこようと、そのガラス扉を開けるお客さんが何組かいたからだ。
張り紙ひとつでそこが入り口だと思い込む。
人間のおろかさ。
お店の受け付けにたどり着くと、予約していることを告げ、テラス席に通された。
海が見えるきれいなテラス席。
難点は、日差しが強いということだ。
日焼けしちゃうよ。
ロールカーテンがあるので、大丈夫だが、景色は見えなくなる。
ムズカシイネ☆
オーダーも席からのWEBオーダーになっていた。
店員さんとの接触も少なく、楽なシステムであった。
オーダーはオレンジジュースと、パンケーキ。
金の勘定は無粋である。
無粋ではあるが、
いいねだんだ!
財布へのこうかはばつぐんだ!!
オーダーから到着まで、やはり焼き時間もあるので少々お待ちください。です。
ふわふわのパンケーキにナイフをいれると、表面にはしっかりめにパンケーキの弾力、すぐにスフレのふわふわにたどり着く。
口に含めば、至福!
パンケーキ自体は甘味は抑えめで、たっぷりのメープルシロップも、よい。
あれ、あれあれ、どこかから声が聞こえる…
え、え?
なんですか。
『もう、食べられない』
一枚食べ終わったとき、確信した。
私には、朝からパンケーキなんぞ、おしゃんな物は無理だった…。
朝は味噌汁と、ごはんと、納豆だ。
残り二枚。
残り二枚。
どうしたことでしょう。
美味しいけれど、食べられない。
メープルシロップだって、控えめにしたのに!
いや、きっと10時ならこんな美味しいパンケーキぺろりなのに。
できることなら、そこら辺を歩くカップルにバトンタッチしたい。
頑張れ、胃。
そんなことを思いながら、平気なふりをして食べつづけた。
大人になると、平気なふりがうまくなる。
つらくても、自分で選んだ責任は自分でとるしかない。
こんな時代に、どう生きるかをずっと選ばなければならない。
どこで生きるか、誰と生きるか、どう生きるか。
そんなこと思いながら、私は、横浜の街から家に帰るのでした。
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