新刊刊行のおしらせ
5月21日に新しい著作が出ます。
タイトルは『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』。北は秋田・男鹿半島のナマハゲから南は沖縄・宮古島のパーントゥまで、全国18ヶ所の地域に伝わる祭りや年中行事の体験記です。2016年7月にアルテスパブリッシングから出た『ニッポンのマツリズム』は祭りのリズムやメロディーに軸足を置いていましたが、今回は各地域の風土や精神性に重きを置くようになった2016年以降の旅の記録。来訪神や火の祭りが多いあたりに、僕らの関心の変化が現れているとも思います。
写真は大石慶子。産業編集センターの「わたしの旅ブックス」シリーズの一環として出ます。単著としては7冊目になりますが、今まで一番手にとりやすい価格とページ数になりました。
各書店や販売店のみなさま、なにとぞよろしくお願いいたします。書評などご検討いただけそうな各メディアのみなさまもお気軽にご連絡ください。
詳細はこちらから。
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概要:
日常を生き抜くために、非日常の旅をする―出会ったのは、多種多様な来訪神、踊り、祈り、そしてそれをつなぐ地域の人びとの姿。よそ者が地域の習俗に飛び込み、祭りとともに生きる住民とふれ合い見えたものとは。北は秋田男鹿半島から南は沖縄宮古島まで、全国18ヶ所の地域に伝わる祭りや年中行事を丁寧に取材し異界にふれた「非日常=ハレ」の旅。撮影: 大石慶子
目次:
■恐ろしいけどありがたい男鹿の風物詩――ナマハゲ(秋田県男鹿市)
■異形の人々が踊る羽州の奇習――加勢鳥(山形県上山市)
■野菜で作られた獅子頭に農村のクリエイティヴィティーを見る――棧俵神楽(新潟県新潟市)
■巨大な龍蛇がロードサイドをゆく――脚折雨乞(埼玉県鶴ヶ島市)
■二匹の鯉がさばかれる神仏混淆の儀式――まないた開き(東京都台東区)
■笑顔溢れる大らかな農耕儀礼――徳丸の田遊び(東京都板橋区)
■鹿ん舞から浮かび上がる「いのち」の多様性――徳山の盆踊り(静岡県川根本町)
■祭りと共に生きる人々の強さと美しさ――吉原祇園祭(静岡県富士市)
■夜明けの門前町に浮かび上がるもの――おわら風の盆(富山県富山市)
■大青蛙が愛想を振りまく奇祭――蓮華会・蛙飛び行事(奈良県吉野郡吉野町)
■二体の鬼が暴れ回る修正会の祭り――田遊び・鬼会(兵庫県加西市)
■熊野信仰の聖地に始源の火が灯る――御燈祭り(和歌山県新宮市)
■かんこ踊り王国、三重を訪ねて――佐八のかんこ踊り(三重県伊勢市)、松ヶ崎かんこ踊り(三重県松阪市)
■世界が注目する「地域のエンターテイメント」――石見神楽(島根県浜田市、大田市)
■異形の男たちと泣き叫ぶ子供たち――ヨッカブイ(鹿児島県南さつま市)
■夏の南九州に華開く太鼓踊りの楽園――伊作太鼓踊り(鹿児島県日置市)
■謎めいた火の祭りが世界を更新する――ケベス祭(大分県国東市)
■集落の悪霊を祓う南島の来訪神――パーントゥ(沖縄県宮古島市)