家族日記 #14 | 食べる
2024年10月11日。
糸は、バナナをとても酸っぱそうに食べる。
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離乳食をはじめたのは、ちょうど5ヶ月になった1ヶ月半前。だけど最初のころは、ぼくもなるみもよく忘れていて「今日はまあいっか」と言っていたので、本気で離乳食を開始してからは約1ヶ月くらいが経つ。
最初はごはんをうすめたお粥だったのが、最近は玉ねぎやキャベツ、りんご、バナナまで食べれるようになってきた。
なかでもごはんは大好きで、スプーンが喉に刺さりそうなほど前のめりになることもある。口を大きく開けて、食べ終わると満足そうににんまりする。
いっぽうで、はじめて食べるものには、とても不味そうなリアクションをする。ときには涙をにじませながら、がんばっている。
バナナは、最初のころ、とても酸っぱそうに食べていた。りんごは、さらにその何倍も酸っぱそうにして悶え苦しんでいた。
いつのまにかバナナはパクパクと食べられるようになった。りんごは今でもとても酸っぱそうにするけれど、それでも口を開ける。「この酸っぱさがたまらない!」みたいな顔をする。
最近、しらすの大きな壁にぶつかっている。どうしても美味しくないみたいで、1口はごはんと勘違いして口を開けるけど、2口目は口をかたく閉ざして、断固拒否する。
そういう時、変顔をしてあげると喜んで笑うので空いた口の隙間をぬって流しこむ。あまりやるとかえって嫌いになってしまうかもしれないので、少しだけ。
いっしょに食卓を囲む日が待ち遠しい。