勝つ馬券運用「三連単だからプラスになる」
こんにちは。三連単スラッガーのオオイシ・マーフィーです。
今日は、馬券収支をプラスにするための馬券アプローチについて書きたいと思います。「馬券の買い方」というよりも「馬券運用についての考え方」の側面が強いと思います。レースにおける具体的な「馬券の買い方」については過去の記事で十二分に書いてますので、まずプラスになる馬券の買い方を知りたい方は過去記事をご参照ください。有料部分のある記事もありますが内容的には無料部分だけでほとんど完結してます。
感覚のズレがあるといけないので先に書いておきますと、今回の記事の趣旨は「趣味の競馬で、少ない投資金額で、大きく馬券を当てて、プラス収支にすることが目標」というものです。
馬券収支についての考え方を理解するには、ある程度の知識や経験が必要です。ビギナーの方に読んでもらう内容や書き方では説明しませんので、ビギナーの方にはまず自分が思う買い方や楽しめる買い方を思うままに楽しんでほしいです。
競馬を数年やってきて、収支が上向かない・上向かせたいという気持ちがある方向けの内容です。知ってることも含めて読んでほしいです。
いくら負けられるか
まず、あなたは月にいくら競馬に使えますか?また使っていますか?収支をプラスに持っていくなら収支計算は絶対に行う必要があり、これはあなたがどんなに勝っているときでもやる必要があります。
馬券収支とは当然、「配当金-投資金額」です。つまり配当金が大きければ大きいほど収支がプラスになるのは誰でも知っていることですが、投資金額が小さければ小さいほどプラスになりやすくなりますし、結局どのギャンブルでもプロは投資金額を抑えることで回収率(パーセント換算)に着実にアプローチしています。
ただ、僕が言いたいのは「細かい収支をつけろ」という説教くさいことではありません。「負けてもいい金額を線引きした方がいい」ということです。
土俵の真ん中で相撲をとれ
たとえば、ほとんどの人にとって競馬は趣味です。となれば、「趣味に使えるお金」というものが必ずあるはずです。「趣味に使えるお金」というのは「無くなっても生活には支障のないお金」ということになります。つまり、その金額が2万円であるなら「2万円を種銭にして増やしていく」というよりも「2万円は1か月に負けてもいいお金で、当たった時に数か月分の配当を得ていく」と考えた方がいい。
「2万円を使ってお金を増やしたい。2万円を失いたくない」ではなく「2万円は無くなっても痛くないお金」と考えることで、「お金が無い」という心理状況に追い込まれず、常に余裕を持って馬券を購入することができます。京セラの稲盛和夫さんの言葉にも「常に土俵の真ん中で相撲を取れ」というものがあるように、追い込まれた状況では打てる手が限られてしまうので、自分はどこまで負けても大丈夫なのかあらかじめ線引きしておくことが必要です。
「お金が無い」がバカを作る
みなさんは「お金が無い」と思うだけで思考能力が下がるという研究結果について聞いたことがありますか?実際には充分なお金があっても、「お金が足りていない」と考えるだけで視野が狭くなって正しい思考ができなくなるという研究結果です。なんとなく思い当たる気がしませんか?土日で負け続けている人がやけくそになって日曜日の最終レースでなけなしのお金で単勝2倍の馬券を買っているのを見ると、よくわかる気がします。
馬券運用は絶対に精神的に余裕を持って行うべきですし、そのためにも「今月全額負けてもいい」と常に腹に据えておくことが重要です。せっかくの趣味で、ある程度ハズレ馬券があることは当然なのに「またハズレた」などと落ち込むのはつまらないですから、精神衛生上もいいです。
「負けている、やばい」ではなく「今は負けているけどそれでいい」と考えるべきです。
誤解されてる方が多いのですが、そもそも競馬自体努力だけではどうにもならないものです。一般的な仕事やスポーツほど努力や研究が成果に直結しません。馬の調子、馬場の状態、レース展開、騎手の判断、他馬とのバランスなど不確定要素が多いため、細かく勝ち負けにこだわるのはかえって良くない。特に「毎週5000円プラスにする」みたいなノルマ的な考え方は、仕事やスポーツでは有効だと思いますが競馬では悪手に繋がります。賭け金がバラついたり予算を超えた大博打をすることに繋がりかねません。競馬における努力や研究とは、中長期的に収支がプラスになるようにデータを集めて馬券検討し続けることにあります。
要は当たった時にプラス収支が見込める馬券だけを狙っていけばいいのです。オッズは動くものですがある程度の配当予測には役立ちます。前から言っていますが「1か月で1回も当たらなかったら絶望的なマイナス収支になる」ということなら、狙っているオッズ帯が悪いということになります。自分の的中率を把握したうえで狙うべきオッズ帯を絞るべきで、的中率を正しく活用するためには投資額を固定した方が楽です。
競馬に使っていいお金の考え方
もしかしたら「競馬に使える金額の判断が難しい」という方もいるかもしれません。お給料や家族構成によっても変わってくると思いますが、たとえばタバコを吸わない方なら「タバコを吸う人ならタバコ代で月に1万円は使うから、タバコを吸わない分競馬に使ってもいいだろう」と考えることが出来ると思います。ほかに趣味はあるか、節約できるものはあるかによっても変わってくると思いますが、結局は「趣味としての競馬でいくら負けられるか」によってきます。
一番良くないのは、日常生活で使っていくお金と馬券代をごちゃ混ぜにして、お金があるときには多めに馬券を買い、給料前には馬券がほとんど買えないというパターン。特に給料後と給料前で馬券の金額に差がつくのは最悪で、金額がブレると収支が不安定になりマイナスに振れやすいです。またこういうタイプの人はブレーキが利かず負けるまで馬券を買う傾向があるので、仮に当たってお金が増えても負けるまで買い続けて収支が一向にプラスになりません。
実際の馬券運用
じゃあ実際にどうやって馬券を買えばいいのか。
これは過去の記事
で書いているので詳細はこちらをご覧ください。
ここからは、馬券運用でメイン券種を三連単にしてから1年半経った僕が理解した「メイン券種を三連単にするメリット」について書いていきます。
以前に書いたことと重複する部分もあると思いますが、やはり一番は「投資額を抑えられるので金銭的・精神的ダメージが少ない」です。
僕が狙っているレースは主に「三連単マルチ1800円で10万円以上の配当が狙える芝のレース」なので、週に買えるレースは土日を足してもかなり少ないです。土日で3レース買えたとして、負けたときの金額は5400円です。週に5400円。大きい金額だと感じる方もいると思いますが、正直なんだかんだでこれ以上の金額を買っている人の方が競馬ファンでは多数派かもしれません。
週5400円なら、単純計算で月に4週あるとすれば21600円。先に書いた月の馬券代が2万円の人の予算にほぼ合います。個人的には三連単は当たれば大きいので、自分の予想で高い配当が見込めるなら取りこぼしを減らすために週3レースくらいならなるべくコンスタントに買い続けた方がいいと思いますが、極論点数と金額と券種が決まっていればあとは出し入れ(買うかやめるか)だけなので、自信がなければ予想だけして見(けん)すればその分軍資金は残ります。つまりもっと少ない予算でも勝負できる。ホームランが一発出るまでの辛抱です。
1レース1800円というのは僕の買い方の例ですが、以前からずっとおすすめしている3頭ボックスなら600円で済みますので、おこづかいで競馬をしてる方でも同じスタンスで勝負ができます。
三連単以外の券種
三連単で大きな配当を狙うカギは、穴馬を見つけることです。僕が目を付けた穴馬で、3着入線で複勝が35倍(3500円)とか、穴馬なのに頭で突き刺さって単勝50倍(5000円)になることもあります。
「穴馬だとわかってるなら単勝・複勝だけでも押さえるべき」と言われることもあるのですが、1レースに三連単で1800円買っている立場からすると、1頭の単複で200円の追加投資だけでも躊躇する負担です。たしかに単複だけでも当たれば数レース分の軍資金にはなるのですが、穴馬はしょせん穴馬なので、ハズレ続けることを考えると9レースハズしたらもう1800円になり三連単が買えます。1800円分の単複で10万はさすがにとれないと考えると、「押さえの単勝」というのはもっと高いレートで競馬をする人の選択だと考えます。
そういう意味では、馬連も馬単などの話も同じように「押さえるお金があるなら三連単に回したい」のが最終的に行きつく結論で、三連単を買いつつ他の馬券も押さえるのは「持つ者の戦い方」だと思います。それが正解か不正解かの判断は人によるとして。
つまり、迷う必要がないんですね。軍資金が限られていて、絶対にプラス収支に持っていきたい以上、三連単だけを買っていけばいい。保険とか押さえとか余計な考えは不要です。シンプル。僕たちが欲しいのは数十枚単位の札束だけなので。
三連単を買うもう一つのメリットは、「熱くなりにくい」です。以前にも書きましたが、賭けている金額と期待している配当の金額が近いギャンブルだと、人は熱くなってしまいます。10億円が当たる宝くじを3000円分買って熱くなってる人がいないのと同じで、10万円とかを狙ってると良い意味で1800円の勝ち負けに熱くなりづらいです。今回何度も言っているように馬券は冷静に買わなくてはいけないので、冷静な頭で、精神的に競馬と適度な距離感を保ちながら馬券を買うと純粋に競馬を楽しめます。ハズレても買った馬を称賛できます。これは競馬ファン本人としても理想的なあり方ですよね。
その意味では、だいたいの人がそうであろう「お給料が毎月入ってくる状況」は意外と重要で、仮に5か月連続でハズレて10万円マイナスになっていたとしても、「月に2万円趣味に使えば10万円使ったことになるのは何でも一緒」なので、ギャンブルをやる人はどういう形であれ仕事を辞めない方がいいんじゃないかな?と思います。
大ファール集
今回の記事のおまけ的な位置付けのコーナーとなりますが、三連単スラッガーとして毎週ホームランにできるレースを探しており、その中には大ファールと言える馬券があります。すべての馬券がファールとは言えないかもしれませんが、僕が「三連単はハズレても良い。当たったときにデカければ良い」と言っている意味がよくわかっていただけると思います。
過去に見せた17万円を獲り損ねた馬券以降のもので、ほとんどが事前にTwitterで買い目告知をしているので、後出しはありません。
まずはこれ。先週のマーメイドS。シャドウディーヴァを軸に3頭に流しており、軸のシャドウディーヴァが3着で相手に入れたクラヴェルも2着。しかし1着の穴馬シャムロックヒルを買っておらず33万馬券を獲り損ねました。正直、馬券検討時点でシャムロックヒルのことはまったく見ていなかったので、レースをラジオで聴きながら馬柱を見ていて「え、休み明けのキズナ×Tapitの馬が逃げてるじゃん。ヤバ!」と思い、そのままシャムロックヒルが押しきり勝ち。「気づいてれば買えた」と思うのはバイアス(思い込み)かもしれませんが、僕の基準では痛恨の凡ミスでした。
続いて御在所特別。印的にわかりづらいと思うのですが、これは9番人気のキングスタイルを軸にラヴユーライヴやカリンカに流していた馬券も持っていました。サウンドレベッカも休み明けのキズナ産駒だったのに買えず、19万馬券の取りこぼし。時系列としてはこのときのミスをマーメイドSでも繰り返していたことになります。
本当の意味での大ファールはこれでしょう。3番人気のチアチアクラシカを軸に9番人気単勝36倍のトライフォーリアルも相手に入れ、13番人気単勝133倍のクィーンビーも相手に入れた馬券が1、2、4着。
しかも写真の通り4着クィーンビーと3着マイネルプリンチペの差はクビ差で、これが逆転していれば三連単69万円の大ホームランでした。展開は休み明けのマイネルプリンチペがステゴの血を発揮して東京の芝でしぶとく逃げ粘り3着入線。開幕週の芝を味方につけた柴田大知Jのファインプレーでしたが、僕にとっては致命的な神騎乗でした。
そしてダービーのあとの目黒記念。軽斤量のゴルシ産駒、8番人気のウインキートスが異常なスローペースを利して優勝。道中は前に1頭置いていたものの実質単騎逃げの形になっており、楽勝とも言える快勝。僕はウインキートス以外の2~4着を買っており、15番人気のアドマイヤアルバを軸にしていたため、当たっていれば43万円の配当でした。ただウインキートスは見た上で切っていたので、結果論で馬券のセオリーを言えば15番人気の馬を軸にしたなら馬券内があり得る馬を相手に入れておけば約100万獲れたねということになります。それは僕のスタンスとは異なるのですが。
最後は前回の記事でも取り上げた大阪杯。コントレイルとグランアレグリアの臨戦過程に懐疑的な見方をしていたため、サリオスからレイパパレとモズベッロにも流す馬券。最後の直線では的中を確信しましたが、サリオスがまさかの失速。サリオスが3着なら20万円の馬券でしたが、ここはコントレイルからの馬券も買っておかなかった僕の実力不足でした。
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正直、こういったレースもありこの半年は自分でも呪われてるかと思うほどまともな的中が無く、さすがに今年はまだマイナス収支ですが、このどれかひとつでも当たっていれば余裕でプラスになっています。(そもそも生涯の馬券収支はプラスですが)
ある意味でその事実が「少点数の三連単高配当狙い」の優秀さを物語っていると思います。(もちろん当てて体現できるのが一番ですが)
ただ、いずれの馬券も過去の有料記事部分に書いたルールを守った馬券なので、もしまだ読んでない方がいたら購読してみてください。価格改定する可能性もありますのでぜひお早めに。
長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。みなさんにとって何かしらの収穫になれば幸いです。
春のGIシーズンも終わりになりますが、最後のGIはもちろん、夏競馬、また秋競馬に向けてでかい三連単を狙っていきましょう!三連単で年間収支をプラスにするにはまだまだ充分な時間があります。
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