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椎名林檎に一発食らった日
30代になって初めてメンタルがズタボロになった夜。
イヤホンから流れて来たのは椎名林檎の同じ夜という曲だった。
何度も何度も聴いた曲だったけど、その日は言葉が一粒一粒立っていて真っ直ぐ私の頭の中に突き進んできた。
幸せな君を只願うことも
泣き喚く海に立ち止まることも
触れられない君を只想うことも
同じ 空はまた明日を始めてしまう
例えあたしが息を止めても
という歌詞の一文にコテンパンに打ちのめされた。
ボロボロと涙が溢れてきて声をあげて泣いた。
何が今の私をこうさせているのかわからない事がたまらなく怖くなった。
耳から聞こえてくる歌が無ければ私はこの12月の夜の空気に溶け出してしまっていたかもしれない。
何度も何度もこうして音楽に救われてきた事を思い出した。
帰り道、私はまるで海の中にいる時の酸素ボンベぐらいの気持ちで耳から聞こえるこの音楽が途切れないように携帯をぎゅっと握りしめた。
息がこれからも続くようにと強く前を向いた。