学生の頃の恋愛ほど大人になって美化されるものはないよねって話
大学生の頃、ほとんど一目惚れで付き合った彼。
恋は盲目とはよくあることで、かくいう自分にもそんな時期があったんですよね。
4月入学時点で、田舎から都会に出てきた私はまさしく芋学生。4月でのデビューは失敗に終わります。夏になりなんと私は一目惚れを機に化粧、ダイエット、垢抜けに成功。
見事一目惚れの相手をゲットしたのです。
彼の好きな服を着て、彼が好きだというタイプの女の子(家庭的、女の子らしい、献身的)になるべく日々涙ぐましい努力をし、味噌汁すら作れなかった私は、家でピザを焼くような女に生まれ変わりました。
彼とは長年のお付き合いの末、お別れを選ぶこととなり、思い出は美化され数年。
「明け方の若者たち」著:カツセマサヒコ様
と出会います。
ネタバレを含みがちですが…
大学の就活を終えた、勝ち組飲みに参加する主人公はそこで「彼女」と知り合う。
飲み会の席を先に立つ彼女とはこれっきりかと思われたが、彼女からの「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」という16文字から僕の人生が変化していきます。
僕はどんどん彼女に惹かれていくけど、彼女は相手のいる女性なのです。
いやいやいや。
作者天才かな????って何度も読み直しちゃいました。人生うまくいくことばっかりじゃなくて、でもこんなに好きな人に出会うことなんて全員が体験できるわけないじゃん!私もこんな恋愛したかったよ。決して僕にとってのハッピーエンドじゃないけど、不幸せでもない。こんな経験が羨ましい…。
自分の恋愛が途端にチープに思えました。
何より自分らしさが全く無い恋愛をしていたな…と振り返って思います。
所詮小説はフィクション。とよく言われますが、大切なことをたくさん教えてくれるんです。
そして読了した時学生の時の彼を再度思い出してみるのです。……めちゃくちゃモラハラだったな…。私が惚れてるのを良いことに浮気三昧。その度泣いて復縁を申し出られ。都合の良い女にされていたな…。
もちろん良い思い出もたくさんありますが、年数が経ち、悪い思い出を人間は忘れていく。ということを学びましたね。
SNSでよく見る、別れた元恋人から数年越しに、「久しぶり!元気してる?^_^」ってLINEが来るのも思い出が美化されてる証拠ですね。
元恋人は、所詮元。
学べない人間が大好きですよ。
まとまりのない文章ですが、明け方の若者たち。とてもいい小説なので読んでみてほしいです。