しまなみ海道 寄り道「鵜島」
三月もそろそろ半ばだと言うのに関東は雪だとか。
毎年言ってる気もしないではないが、今年は寒い気がする。いや、たぶん毎年言ってるよな…
先週あたり、しまなみ海道のサイクルフリー(無料通行)の期限が2024年3月末で切れるという話題が界隈でちょっとしたトピックになった。
これについては本日めでたく「2026年3月末まで延長」と言うことが本四高速のホームページで発表された。
サイクリスト歓喜である。
そんな訳でしまなみ海道シリーズ、今回は寄り道できるスポットとして「鵜島」を紹介したい。
しまなみ海道、今治側からスタートして最初の島である大島の宮窪港からフェリーでアクセスする島が鵜島だ。
フェリーに乗ってる時間は5分〜7分程度。
たったそれだけだが、旅情はたっぷり感じられる。
鵜島には本当にあっという間に着く。島の港は、港とすら言えないくらいの波止場だが懐かしい日本の原風景を感じる。
波打ち際には、珍しい海アヒルがいる。運が良ければ出会えるだろう。
港には島の方が運営されてるカフェがあるが、私が到着した時間が早すぎたため無人だった。
鵜島自体はとても小さな島だが、いくつかの集落があり散策するのはとても楽しい。
特にかつての村上水軍が見張り場としていた警固鼻見張番所は、美しい瀬戸の海が見渡せる。
地理的に朝日が似合うので、個人的には朝イチに渡るのがオススメ。
写真では説明できないが、鵜島付近は潮流が激しく干満のタイミングさえ合えば見張番所にいてもゴウゴウと潮が流れる音が聞ける。滝のような音に驚くはずだ。
島内は親切な立て看板があちこちにあるので、基本的に迷うことはない。自転車できたなら、降りて色々見てみるのも良いだろう。
また島内に宇佐八幡神社という神社がある。
失礼な書き方になるが、ローカルの神社は大抵荒れていたりするものだ。
しかし、鵜島の宇佐八幡神社は綺麗なだけでなく現役感バリバリだ。注連縄も恐らく毎年掛け替えられている。
宇佐八幡と言えば大分の宇佐神宮だが、恐らく勧請して鵜島に建立されたのだろう。
八幡宮の主祭神は応神天皇であり
「なんで敢えて宇佐八幡なのか?」
と思う人も居るかも知れない。
その理由は(あくまで私なりの推察)、宇佐八幡の第二祭神が
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
田心姫命(たごりひめのみこと)
湍津姫命(たぎつひめのみこと)
の三女神だからだろう。
他にも瀬戸内にはこの三女神をメインに祀っている神社がある。
それが厳島神社だ。
三女神は海運の守護神として平清盛の時代から崇められて来た。
しまなみの瀬戸は恐るべき早さの潮流なのだから、当然この三女神を奉るのは自然だろう。
村上水軍の時代から、きっと変わっていないであろう潮の流れと空気を感じて島を散策するのも、また一つの「しまなみ海道」ではないかと思う。
機会があれば是非散策してみて欲しい。