【第11回】宮城県議会 初の一般質問を終えて
みなさん、こんにちは。大池こういちです。
当選後、noteの更新ができておらず本当に申し訳ありません。
宮城県議会議員選挙で皆様から頂戴した8,943票の重みを噛み締め、11月13日から4年間の任期がスタートしました。改めまして、ご支援を頂戴した全ての皆様に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。
選挙後初の議会(11月定例会)が11月28日から12月19日の会期で開催され、今回、先輩議員のご配慮で、新人ではありますが初めて一般質問に挑戦させて頂きました。〝県議会のデビュー戦〟と言えるかと思います。16名の新人議員が誕生し、県政をどう担っていくか注目される初議会において、早速、質問できたことは本当に貴重な経験だったと感じています。
ちなみにですが、一つ実感したことがありました。議会で質問することが、こんなにも大変なことなんだと、一カ月間の原稿作成を通じて心の底から思いました。これまで、党職員として所属議員の議会質問を確認する機会はありましたが、当事者として体験してみて、見るとやるとでは大違いだと痛感しました。質問を振り返り、思い切りやれたと感じた点もあれば、反省点も多かったと思います。この経験を次に生かしてまいります。
議会質問は大綱と呼ばれる主要テーマを決め、当局(知事はじめ県職員の皆さん)に対し事前に通告した上で、訴えたい施策についてより細かく問い質していきます(過去の議事録を見て初めて文章構成を知りました…。)
今回、私は大綱6点について質問しました。
①「中小企業等の賃上げ」について
②「がん対策」について
③「4病院の再編」について
④「ケアラー支援」について
⑤「多様な教育機会の確保」について
⑥「SNSを活用した広報」について
なお、一般質問の全文および様子は、宮城県議会ホームページのインタネット中継から閲覧できますので、ぜひ、ご覧ください。
県議選直後だったこともあり、選挙戦で訴えてきた「がん対策」「ヤングケアラー支援」「不登校等への取り組み」を中心に質問しました。また、昨今の話題やテーマである「賃上げへの取り組み」「4病院の再編」についても伺いました。
今回のnote記事では、特に大綱5点目で質問した「多様な教育機会の確保」について紹介させて頂きます。
皆さんは〝多様な教育機会〟と聞くと、どのように感じますでしょうか?2017年に「教育機会確保法」が施行されました。法律の理念は「不登校により勉強の機会を失ってしまった児童・生徒に対して、学校への登校を強制せず、子どもにあった学習環境を保障していくべき」と明記されている点です。
文部科学省が今年10月に発表した調査結果によると、小・中学校における不登校児童生徒数は全国で299,048人にのぼります。かつて、不登校は問題や課題として捉えられ、解決に向けて「相談体制の充実」や「通いたくなる学校環境の整備」などが進められてきました。しかし、学校に通うのが大変な子ども達の状況は様々です。例えば「集団で勉強することが苦手」「授業のカリキュラムが合わない」など、一人ひとりの特性を考慮した場合、学校内支援教室、学びの多様化学校(不登校特例校と呼んでいた)、オンライン学習、フリースクール等の民間施設など、どの学びの機会が一番適しているか判断することは難しいのが現状です。
私は決して学校という教育現場の重要性を否定しているわけではありません。これまで、多くの先生から意見を聞く機会がありましたが、一同に「できれば学校生活を通じて、同級生と触れ合い、多くの経験をしながら人間形成して欲しい」と教えて頂きました。私自身、小中学校で同級生らと学び経験したことが貴重だったと感じています。
その上で、学校に通うかどうかだけで、未来ある子ども達が学びの機会を失うことはあってはならないとも考えています。「教育機会確保法」にあるように、法律で等しく学びの機会を提供することが求められている以上、行政としては可能な限り体制の整備に尽力していく必要があると思います。
11月24日、大崎市岩出山を訪問し「フリースペース道」の高橋代表理事と懇談させて頂きました。まず、印象に残ったのは通っている子ども達が笑顔で元気に駆け回っている姿でした。その日は、ちょうど遠方のショッピングモールを訪問する体験授業があったそうで、買ってきたお土産も紹介してくれました。
フリースクールは運営上、多くの課題を抱えています。限られた予算の中で施設管理費や人件費などを賄い、スタッフ等の志に支えられている面が大きいと実感しました。また、保護者においても、授業料や食事代、子どもの送迎など大きな負担を抱えています。
NPO法人「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」が2022年10,11月に行ったアンケート結果で、半数以上の保護者が「不登校の原因が自分にあるかもと自分を責めた」「孤独感・孤立感を感じた」と回答し、4人に1人は「家族との関係が悪くなった」と答えるなど、精神面で保護者の負担が大きいことが分かります。
また、同アンケートでは不登校児の保護者が「助けになった」と感じた相談先として、学校や行政の窓口よりも不登校児の親が相互交流する「親の会」やフリースクールをあげています。子ども達の支援はもちろん、保護者への支援として、フリースクール等の学びの機会が重要な役割を果たしていると確信しました。
私は一般質問の中で、学びの多様な機会を守るために、フリースクールへの支援を実施すべきと訴えました。すでに、茨城県や岐阜県、福岡県などでは支援制度がつくられています。
当局からは、フリースクール等への支援員の派遣や保護者との意見交換会の実施、関係者との情報交換を進めていくとの回答を頂きましたが、運営費の補助など直接的支援については、多くの課題があると感じました。
義務教育期間であるにも関わらず、学校に通える児童と他の教育機会を選択した児童の間には大きな負担感が生じています。これからも、全ての子ども達が平等に学び続けられる環境づくりを目指し取り組んでいく決意です。
今回の一般質問を通じて、議員という責任のもと、議会の場で直接意見できることの凄さを改めて実感しました。だからこそ、より説得力のある、迫力ある質問ができるよう力をつけていきたいと決意しました。
今後も、議会での発言や取り組みを、皆様に報告してまいります。訴えた施策を実現するため、粘り強く挑戦してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
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