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集団脳(Collective Brain)
集団脳とは人間の進歩の力となる集団的知性のことだ。
この集団脳についてハーバード大学の人類進化生物学者ジョセフ・ヘンリック教授は次のように解説する。
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集団の中である技術について情報をやりとりするうちに一定の確率で新たなアイデアを思いつく人が出現し、新しい道具が世代を超えて受け継がれて行く。
しかし、小さな集団では技術に詳しい人がいなくなるとやがて古い道具に逆戻りしてしまう。
それが大きな集団になると情報のやりとりが盛んになり新たなアイデアを思いつく人が増加し、そう簡単に逆戻りせず確実に受け継がれて行く。
世代を超えて知識やアイデアを積み重ねる中で技術が革新し河渡になって行く。
集団が大きければ大きいほど技術革新がしやすくなる。
これが集団脳という人間の進歩の力だ。
一例として人類史上で述べてみよう。
40万年前に出現したネアンデルタール人は家族単位の小集団で暮し道具が進化しなかったため4万年前に絶滅した。
われらの祖先の20~15万年前に現れたホモサピエンス(現生人類)は血縁を超えて150人規模の大集団を築いていたとみられ数々の道具を生み出し今日地球上に繁栄を続ける。
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近年人間が編み出したインターネットは史上最大の「集団脳」に進化した。
そのインフラを担う世界長者のイーロン・マスク氏は今日Twitter買収にこぎつけるなどますます意気盛んである。
今世紀にはこのインターネットを制する者が世界を制することになりそうだ。