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【第4期_第6回講義】 未来洞察ワークショップ

みなさま、こんにちは。
12月19日に行われた第6回講義の講義レポートを、受講生の甲斐妃香が担当させていただきます。

今回は、博報堂の根本氏と経済産業省の梶川氏の2名にお越しいただきました。
変革する時代の中で、どのような考え方でこれからの時代を歩んでいくのか、講義いただきました。

1.【講師紹介】

根本かおり氏
博報堂ブランド・イノベーションデザインストラテジックディレクター

広告づくりの現場で自動車、化粧品、家庭用品など多岐に渡る領域の広告マーケティングやブランディングに携わる。その経験を活かし、活動フィールドを生活者発想・未来発想に軸足を置いた事業開発や組織開発、プラットフォームづくりなどにうつして活動中。

梶川文博氏
経済産業省 産業技術環境局 環境経済室長

2002年経済産業省入省。中小企業金融、情報政策、デザイン政策、産業人材政策等を経験。経済産業省の人事企画・組織開発を担当した後に、ヘルスケア産業復興、マクロ経済調査、成長戦略担当を経て、経済産業省 産業技術環境局 環境経済室長として活躍中。
・2019年5月に、経済省内に、フューチャー・センターである「未来対話ルーム」を設置。一般社団法人FCAJの理事も兼務。今回の講義には、ボランティア出演。

2.「未来洞察」

時代の変化に対応する日々に追われるのではなく、「楽しむ」ための方法論、考え方を根本氏に解説いただきました。

○未来洞察とは?
不確実性が前提となるこれからの時代において、予測できる未来や正解を探しに行くのではなく、楽しみながらいろいろなビジネス機会や新しい生活機会などの可能性を多角的に創造していく方法論です。

今回のキーワードでもある「未来洞察」は、VUCAと呼ばれるように不確実性の高い現代社会で有益な考え方です。私たちの社会は、新型コロナウイルスの感染拡大により、当たり前の生活が難しくなりました。そのため、次から次へと出てくる想定外の事態への対応に追われる日々にうんざりしている人も中にはいるのではないでしょうか。そのような日々、またはどのような状況になっても、毎日を楽しむための方法論として「未来洞察」が挙げられます。

○「未来事象」と「未来兆し」
「未来事象」は、過去や現在からの積み上げで、考えられる重要な変化・未来事象のことを表し、主に内部視点から創出されるもです。
一方「未来兆し」とは、想定外の社会変化仮説のことであり、主に外部視点から創出されます。
この2つのキーワードによって創出されるのが「機会領域」です。
そして、機会領域が”未来事象への気づき・示唆”に繋がってきます。

この機会領域を今後のグループワークで探っていくこととなります。

3.気候変動とビジネス

現在、経済産業省で活躍されている梶川氏は気候変動に関する政策作りに従事されています。そこで、“気候変動”がビジネスにどう影響を与えているか、国内外の動向や政策、GX(グリーントランスフォーメーション)リーグでの取り組みについて紹介していただきました。

1.       国内外の動向
国内外の動向について、3つの視点でご説明いただきました。

①     期限付きカーボンニュートラルを表明する国地域の急増
国のレベルでカーボンニュートラルを制限する国が増えており、国ごとでとりくみが具体的になってきています。国際的にも大きな動きがあります。
②     国際的なESG投資額の急増
企業活動が気候変動に及ぼす影響について開示する枠組みに対し、世界でも数多くの金融機関が賛同しています。

③     産業界の対応
Appleなどさまざまなメーカーが再生可能エネルギーでつくったものしか使わないなど、世界のサプライチェーンの脱炭素化とそれに伴う経営全体の変容(GX)が加速してきています。

今まで、”環境”といえば、コストをなるべく掛けずに対応するという考え方であったが、これからの時代は、「いかに”はやく”、脱炭素に国や企業が移行できるか」が重要になってきます。さらに、環境に良いことをすることで、ビジネスがついていく、そして競争力をもつことができるという考え方が確立してきています。
つまり、環境対応の成否が、企業・国家の競争力に直結する時代に突入しているといえます。

2.       GXリーグ
GXリーグとは、カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、国際ビジネスに勝てる企業群が、GXを牽引する仕組みのことです。
主に、以下の3つが参画企業に求められる取り組みです。
①     自らの排出削減(自ら目標設定、挑戦、公表)
②     自らの削減ではなく、サプライチェーン全体での排出削減
③     グリーン市場の創造

4.グループワーク

今回のグループワークでは、各グループに3つの機会例が用意されました。
以下の手順を基に、グループワークを行いました。

○新しい発想のためにあえて触れたことのない、今まで興味がなかった機会を選択。
○今後、暮らし方、ビジネスモデル、技術動向、社会課題がどう変化していくか、
「今」と「今後」比較
○どうビジネスにつなげていくかを模索

5.まとめ

”気候変動”という言葉を今よりも耳にする機会が増えてくる中で、その”気候変動”を、ビジネスにつなげていくことが今後の企業の明暗をわけることとなります。
「未来洞察」をもとに、不確実性を楽しみ、ビジネスにつなげていくことによってより良いアイデアの創出が可能となるでしょう。

今回の講義レポートは以上になります。

今までの、講義より内容が深く、また専門のお話もあったことからグループワークの難易度も高めに感じました。

次回から、OICも終盤に突入していきます。
次回の講義レポートもお楽しみに!


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