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【第3期_第7回講義】 ボランティアや複業で集まったメンバーのマネジメント

OITAイノベーターズ・コレジオ第3期生の諫山恵吾です。
2021年12月11日(土)に行われた第7回講義についてレポートします。

1. 講師紹介

石川貴志氏
一般社団法人Work Design Lab代表理事

リクルートの事業開発部門のマネージャーを経て現在、都内の大手事業会社にて勤務。
2012年より社会起業家に対して投資協働を行うSVP東京のパートナーとしても活動。
2013年にWork Design Labを設立し「働き方をリデザインする」をテーマにした対話の場づくりや、イントレプレナーコミュニティの運営、また企業や行政等と連携したプロジェクトを多数手掛ける。
総務省 地域力創造アドバイザー、観光庁「新たな旅のスタイル促進事業」アドバイザー、中小機構 TIP*Sアンバサダー、ひろしま産業振興機構 創業サポーター、長崎県 CO-DEJIMAアンバサダー、関西大学 イノベーション人材育成プログラム メンターなども務める。

2. はじめに

本講義では下記がキーワードとなる。

・ボランティア・副業
・マネジメント
・共感 (*1)
・非金銭的価値 (*2)

*1:“ どの発表に共感したか ”
「このチーム面白そう・関わってみたい」「問題意識には共感するが中身がよくわからない」など感じ方は人それぞれ。10人いれば10通りの感じ方がある。プロジェクトに対してどう感じたかが重要となる。
*2:“ どのプロジェクトに関わりたいと感じたか ”
金銭的対価など関係なく関わりたいと感じるか。
これが各人の素直なコンパスとなる。

ここで複業・副業という言葉について再確認しておく。

副業・兼業 ≒ 複業

・金銭の授受に関わらず、組織外での活動を「副業(複業)」と呼ぶ
・会社からの指示命令ではなく、自らの意思で行う活動を「副業(複業)」と呼ぶ

3. ビジョン実現までの4つのステップ

4つのステップでビジョン実現までの道筋を整理する。

1. ビジョン - 目指したい姿
2. 問題意識 - 困っている人
3. 根本原因 - 課題の質
4. 解決策 - ソリューションの質

ここで、Work Design Labの目指す社会を例に、上記4ステップを見ていく。

1. ビジョン
イキイキと働く大人で溢れる社会、そんな大人を見て子どもが未来に夢を描く社会を創りたい
2. 問題意識
誰が困っているのか:サラリーマン
3. 根本原因
「 やりたいこと / お金 」のバランスが分からない、実現できていない
4. 解決策
やりたいこと = 複業で探求
お金 = 学びの機会を民主化し、未来を理由に変化できる機会をつくる

4. 解決策 を実施するとまた新たな 3. 根本原因 が見つかり、原因探求・解決のループにより最終的なビジョンに近づいていく。

ここで重要になるのが、

ソリューションの質(解決策)の向上には、課題の質(根本原因)をあげるしかない、課題の質の向上によるソリューションの質の向上は不可逆的である。

“sample_1” つまり “1人に対し痛みを取り除いた・課題を解決した” という事実をもとに100人など拡大していく。

“sample_1” に対する価値提供すらままならないままソリューションをつくる・拡大していくと、何のため・誰のために作ったのか本質を忘れてしまう、無駄なコストの流出につながる。

こういった筋の通っていないプロジェクトには人が集まってこず、離れていく。

やってみて分かってきたことを整理することで課題の質を上げる。
整理し課題を理解・説明できる状態(高い課題の質)にしておくことで他者が賛同しやすい、副業・ボランティアワーカーが入ってきやすくなる。

4. 所感

今回の講義を通して、自分たちが何をしたいのか・どう変えていきたいのか・どうなっていきたいのか、をボランティア・副業ワーカーなど賛同してくれる人が入ってくる前にまず自分らが改めて再確認しておく必要があると感じた。

そしてそれを正しく相手に伝える力も必要になる。引いてみると同じ方向でもプロジェクトを進めるにつれ、僅かなズレが段々と大きくなったたり、ベクトルが違ったり、進めていく上でチームを分解させないためにも会社 - 会社員などの強い繋がりのないチームでは、認識を確実に合わせていく必要があると感じた。


次回:1月22日(土)

かもめ地域創生研究所のかしの たかひと氏を講師に招き、地方の変革に求められる視界とは何かについて講義いただく。
加え、これまでの受講してきた7回の講義をもとに各チームが進めてきたプロジェクトの中間発表を行う。

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