『おきがつきさう』−こちらの京美人は気配り上手。–『風俗三十二相』
今日は寝坊かましたので反省して早く書き終えます。。。
今回は月岡芳年の『風俗三十二相』の第二十五「おきがつきさう 明治年間 西京仲居之風俗」です。
女性は提灯の中の灯火をチェックして何か手を加えようとしています。
仲居さんは何かに気がついたということでしょうか。
夜の宴会か予約客のための準備で店内を確認して回っていたところにやるべきことができたのかな?
副題にもあるようにこの女性は西京、つまり京都の女性です。
これまでは江戸の女性が多く、この前名古屋の女性をやったところでしたね。
京都の女性は今の印象と違うのかは言及しませんが、当時は厚化粧という特徴があったようです。
江戸は反対に薄化粧で通っていたので、京都に旅をした江戸の人が京都の女性をみるとそう感じたようです。
京都女性の化粧のポイントは二つ。
一つは肌の白さです。白粉を全面につけて、特に鼻を高くするために鼻筋には濃くつけたようです。
二つ目は紅いところは紅くするということです。唇にはもちろん、頬も紅潮させるためにぽんぽんと紅を施します。
そのほかにも
現代にも通じるような美しさの基準がありますね。
目が切長、艶やかな髪の毛、華奢な体つき、、。などなど。
一概にこれが「美」だと断定することは様々な美の基準の中では難しいけれど、髪の毛の艶やかさはやはり美しさとしてはどこでも通用すると思いますね。
全体的に日本的な美の代表的なあり方であると感じます。
まさに浮世絵だけでなく平安時代から続く絵巻にも描かれる貴族の女性に重なるところがありますね。
やはり西の都である西京の美人は日本の古の都の貴族女性の血を受け継いでいるのかもしれませんね。
京都の女性が江戸の女性と違うのは化粧の方法だけでなく、髪型にもあったようです。
既婚の女性は丸髷にするのが一般的でしたね。未婚は島田髷。
京都の女性は笄髷という髪型にします。
笄を前面に出して来るタイプの髷ですね。
このように土地風土によって容姿に大きな違いのある日本の女性の遍歴を見ていくのも面白いですね。
絵の女性は芭蕉の葉を大胆に描いた浴衣は夏を涼しくするものとして象徴的ですね。
葉っぱを施すと、こうも夏っぽくサラサラとした風が靡くような気持ちになるのでしょうね、、。
今日は京都の女性について知っていきました。
今日はここまで!
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