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『いたさう』−重い想い、、痛みで表す愛、、。–『風俗三十二相』
今日はバイトデー。特にこれといって書き連ねることもなく、、。
強いていうなら昨日バイト先に外国人の主婦さんが新しく入りまして、とても腰の低い方なんです。
四十代くらいなのですが、日本に留学して一年目らしいのです。
日本語を勉強始めても一年らしいのですがとてもお上手なのです。
ちゃんと会話が成り立ってるし、相槌も違和感なく、お世辞も違和感なく片言の日本人と話しているみたいでした。
例えば私が一年英語以外の言語を勉強したところで昨日の方と同じくらい現地の人間と会話できるとは思えませんし、ましてやバイトできる自信はないです。
四十代で外国に留学する行動力もだし、努力が凄まじいものだったんだと感じてなりません。
自分も進路に向けて色いろ頑張らないといけないのに全力になれていないのがもどかしい時だったのでいい刺激を受けました。
そんなモチベーションが上がってきた夜も日本画。
今日は月岡芳年の「風俗三十二相」、「いたさう」です。
痛そうな表情は彼女の左腕に刺される針が原因のようです。
これはただの注射でも針治療でもなく、刺青を入れるための針。
女性は髪も乱れて今にも泣きそうなくらい苦しんでいる様子。布を噛み締めて声を押し殺しています。
刺青といえば谷崎潤一郎の「刺青」は有名ですね。
「刺青」では女性は眠らされている間に刺青を入れられるので針を刺されている時の痛みに関しては描写がなかった気がします。
当時の吉原遊廓では客の男性に対して「心中」の意味を込めて行うことがありました。
放爪という爪を剥ぐ行為。
証文を書く誓紙という行為。
断髪、刺青、切指、貫肉などがありました。
これはちょっと画像が出てきたら怖いので調べません。漢字だけで想像つきますし、、。
こういう行為をすることで自分の気持ちが本当であることを証明しているのです。
今でもヤンキーカップルがお互いの名前を刺青にしたりというのはよく聞きますね。あとは根性焼きとか。。
そういうちょっと自分の体を痛めつけてまで誰かへの愛を示すのは現代の人間からしたら、冷めた目で見られたり意味があるのかと感じてしまうものですね。
これはあまりにも身を削った例ですが、このような行為は真実の愛という場合もある一方で客を繋ぎ止めるための手段としてもあったようです。
それでしたら今でも水商売をしている方は、お客さんと連絡を取り合うことで次も来てもらうように繋ぎ止めるっていうのはよく聞きますよね。
それの延長みたいなものとして、、刺青、、、?
ちょっと重いような気がしますがそんな痛みに耐えてまでもやはり自分が生きていくためには大事な客だし、その人と結婚することができれば今の生活から抜け出すことができる。
そんな色々な感情があっての刺青だと感じます。
ただ「好きだから〜」という気持ちだけではないと思う、重いものだったのかもしれません。
今日はここまで!